岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

経済

イタリア国債がジャンク債に格下げされるおそれ

イタリアの国債がジャンク債に格下げされるかもしれないという記事を読みました。ムーディーズが今週、格付けの見直し結果を発表するそうで、そこで格下げされる可能性があるとのことです。この記事を読んで思ったことは、日本国債の格付けです。ざっと調べ…

日銀のマイナス金利解除は市場に過剰反応をもたらすか?

日銀が現在のマイナス金利を解除した時、米国債市場にマイナスの影響をもたらすのではないかと予測する記事を読みました。その記事によると市場では、マイナス金利が解除された後に日本の投資家はその資金を海外から日本に戻すため、米国等の国債市場にマイ…

日銀がイールドカーブコントロールの再修正を検討しているとの報道

日銀がイールドカーブコントロールの再修正を検討しているとの報道がありました。7月の修正後も金利が上昇し、長期金利が上限である1%に近づいていることが、その理由のようです。以前も記事にしたように私はイールドカーブコントロールを修正ないしは撤廃し…

日本当局は金利を引き上げることができるのか?

日本の財務官が、急激な円安が発生した際に利上げや為替介入で対抗すると発言したことが記事になっていました。私がこの記事を読んだ時に思ったことは、財政が悪化した日本政府に、金利を引き上げる余力がはたしてあるのか、ということです。財務官は「利上…

日本政府は金利上昇に耐えることができるのか

世界的に金利上昇が加速していますが、そのきっかけの一つは、FRB高官による高い政策金利を維持するという発言が、債券市場で真実味を持ち始めたというものです。こうした高官の発言は以前から繰り返されていたものの、債券市場は景気後退の可能性が高いとし…

規制が助長したかもしれない中国製スマホの技術革新。政府の思うように世界や経済は動かない

中国の通信機器大手が発表した最新のスマホに、輸出規制によって本来であれば利用不能な最新の半導体が使われていることが分かりました。規制によって輸入できなくなった最新の半導体を、中国国内で製造していることが判明したわけです。私はこうした規制は…

YCC修正の結果、円高は起こらず…怖い…

先週末の日銀によるイールドカーブコントロール(YCC)政策は、当初はこれが実現すると長期金利は上昇し、金利上昇によって為替が円高に進むことが予想されていました。結果、長期金利の上昇は予想通り起こりましたが、為替(ドル円)は一時円高に動いたものの、…

日銀がYCC政策の柔軟化へ。金融政策は無事に正常化できるのか?

本日の日銀金融政策決定会合で、日銀はイールドカーブコントロール(YCC)政策の柔軟化を決定しました。これまで長期金利の上昇は0.5%まで容認していたのを、1.0%まで容認することにしたとのことです。この発表を受けて金融市場は乱高下しましたが、金融政策の…

ウォール街のインターンの時給が1万7000円!日米の給与格差は物価上昇によって縮まる?

ウォール街でインターン(研修生)として働く際の時給が1万7000円になっているそうです。研修期間は限られているでしょうから年収換算するのは適切でないのでしょうが、ある会社では年率に直すと11万ドル(約1600万円)になるそうです。ウォール街はあまりに極端…

米国で不動産が動き出す。米国の不動産市場は大丈夫か?

在宅勤務の広がりと金利上昇の影響を受け、米国の不動産市場は下落していると言われます。一方で不動産の持ち主は現在の下落後の価格で売却することを良しとせず、取引量が減少している関係で、不動産価格の実態は見えにくいとされていました。そんな中で本…

都内オフィスビルの二極化が進んでいるらしい

都心オフィスビルに対する需要が二極化しつつあるという記事を読み、オフィスビルに対する需要減を実感しました。私は素人考えとして「働く人の数が減っているのにどんどんオフィスビルを作って大丈夫なのだろうか」と思っていました。職場における一人あた…

クレディ・スイスのAT1債無価値化をめぐり、スイス当局を提訴する動きあり

クレディ・スイスがUBSに救済合併される際にAT1債と呼ばれる債券の価値が無価値になったことに対し、同債券の保有者がスイス当局を訴えていることが記事になっていました。訴えによると、スイス当局はこの債権の価値をゼロにする権限はなかったとし、全額の…

米国のオフィス空室率が20%になっているらしい。東京のオフィス空室率は6%台

ヘッジファンド運用者が空室率が高まっている米国のオフィスについて、解体を呼びかけているという記事を読みました。この運用者は都市部のオフィスを住居用に変えることは非現実的であり、このためオフィスと解体することを呼びかけているそうです。解体後…

買収価格が安すぎた?日本の企業社会は改善している

伊藤忠商事がファミリーマート(以下ファミマ)を買収した際の価格について、裁判所が安すぎたと判断しました。裁判所は買収価格がファミマが設置した委員会による理論価格を下回ったことを、その根拠としています。私はファミマが設置した委員会が示した理論…

黒田日銀総裁が退任。植田新総裁は金融政策の正常化を軟着陸する形で実現できるのか?

昨日、黒田日銀総裁の退任会見が行われました。黒田氏は自身が行った大規模な金融緩和を、2%の物価上昇目標に向けた適切なものであったと振り返りました。黒田氏が振り返るように、足元の物価は上昇しており、デフレ状態からは脱却したように見えます。しか…

意外にクレバーな日本政府。ロシアからの天然ガス輸入量は増えているらしい

ロシアのウクライナ侵攻に対し、西側諸国はウクライナへの武器の提供だけでなく、ロシアからのエネルギー輸出を減らす等の経済制裁を通じて、ウクライナを支援しています。日本も西側諸国の一員として、こうした動きに同調していると思っていたのですが、表…

中央銀行の金融機関に対する付利が国債買い入れによる利払い節約を上回っているらしい

中央銀行は政府と一体であり、政府が発行する国債を無制限に購入しても問題ないとする考え方があります。私はこうした考え方について、貨幣価値の低下(インフレですね)をもたらすものとして危なっかしく思っていましたが、緊縮財政を唱える人たちは私のよう…

自民党の有力議員によると日銀の金融政策は「パンドラの箱」らしい

自民党の有力議員が日銀の金融政策(正確には政府との共同声明)の見直しについて「見直しに手をつけたらパンドラの箱を開けてしまう」「市場に混乱を与えることになると思う」と発言したことが記事になっていました。この共同声明は2%の物価安定の目標のため…

中央銀行は市場にナメられたらダメです。3月にサプライズはあるのか?

日銀総裁の交代にあたり、前任の黒田総裁がいわば置き土産として、3月の金融政策決定会合でイールドカーブ・コントロールの再修正などの金融引き締めを行うとする観測が取りざたされています。これに対し、年度末である3月末に近い時期に金利が上昇すること…

日銀の新体制はいつまで金融緩和を続けられるのか?

日銀総裁の後任が決定し、新総裁の金融政策を予想する記事を目にする機会が増えてきました。今のところ新総裁は金融緩和を継続する方針のようで、このため円安傾向が鮮明になってきたように思います。円安が進行すると輸入物価の上昇を通じ、現時点で高まっ…

次期日銀総裁は植田和男氏へ?本命だった雨宮氏は辞退した模様

注目されていた黒田日銀総裁の後任が経済学者の植田和男氏となるという報道が出てきました。複数の報道機関がそのように報じているとのことで、それなりに確かな情報のようです。私が読んだ記事では、政府は本命であった現副総裁の雨宮氏に打診したものの、…

FOMCで金融緩和の可能性を否定しても上昇する株式市場

昨晩はFOMCの議事要旨が発表され、最近FRB高官が様々な場所で発言している通り、政策金利を高い水準で維持する方針が再確認されました。昨日も記事にした通り、金融市場は来たるべき景気後退を受け、年内にもFRBが利下げすることを予想しています。このため…

国債利払い増加に対する懸念が出始める中、過去最大となりそうな来年度の国家予算

来年度の国家予算案を伝える記事を読みました。来年度の予算規模は114兆円と11年連続で過去最高を更新するようです。この記事の中で国家予算増大の警鐘として、国債償還や利払いにあてる国債費の増加が紹介されていました。日銀の金融政策修正により、国内金…

サプライズ!金融政策の修正で市場は大変動。これで債券市場の価格発見機能は元に戻るのか?

本日開催された日銀の金融政策決定会合で、10年金利の許容変動幅の拡大(±0.25%から±0.5%へ)が決定されました。現状維持が予想されていただけにこの決定は市場にとってサプライズで、株・債券・ドルのいずれもが大幅下落する結果になりました。ドル建て資産が…

想定内。FOMC後、パウエル議長のタカ派発言で株式は下落

昨日の米国株市場はFOMC後にパウエル議長の記者会見でタカ派姿勢を示したことを嫌気し、下落しました。決定された政策金利の引き上げ幅は0.5%と事前予想通りでしたが、記者会見でパウエル議長が利上げの継続と利下げは当分ないことを示唆したことが、市場に…

日銀の国債買い入れは格付けの支えになっている。格付け会社の見解を読む

日本国債をA格(米国債がAAA格なので決して高い格付けではありません)と評価する格付け会社の担当者のインタビューが、記事になっていました。この格付け担当者によると日銀による国債買い入れは現在の格付けの支えになっているようで、日銀総裁が変わっても…

日本株運用者が夢見る日本株式の復活

資産運用会社で日本株式の運用を担当する人が、現在は30年超ぶりの日本株への投資チャンスと考えていることが記事になっていました。記事によると日本株式が優位な展開は今後十数年続く可能性があるとのことです。記事では日本株を有望と考える背景として、…

銀行が涙目、ツイッター買収資金の貸し出しで銀行が多額の損失

イーロン・マスク氏のツイッター買収ではマスク氏のような株式投資家が買収資金の全額を拠出するのではなく、資金の一部を銀行団が融資しています。その銀行が融資して早々、その債権が塩漬け状態になっていることが記事になっていました。マスク氏がツイッ…

やはり出た。日銀保有株式を実質的に政府が保有するアイデア

日銀は金融緩和策の一環として、ETFを通じて株式を保有しています。その額は50兆円超で、日本の株式市場の7%に相当するそうです。これだけの株式が売却されると当然株価へはマイナスの影響が出るわけですが、そのマイナスを抑えるための意見が記事になってい…

日銀の保有資産額を確認し、将来を不安に思う

FRBは資産を縮小して市場に出回るドルの量を減らしており、需給の観点から利上げが終わってもドルが強含む可能性を紹介した昨日の記事を準備する際、FRBと日銀の資産量を比較しました。以下はFRBと日銀の資産額の推移(単位が百万ドルと1億円で異なります)を…