岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

経済

取締役会で実効性のある議論を行っていたクレディ・スイス

スイスの金融大手グループ、クレディ・スイスの財務健全性が市場で注目を集めています。同社は投資銀行部門の一部を売却する等の再編が取りざたされていましたが、それらが決定する前に意図しない注目を集めた形になります。ただ同社の財務は健全なようで、…

英国の混乱は他人事ではない

新政権が積極財政を打ち出した英国は、国債や通貨、株式の一斉売りに見舞われています。市場を安定化させるために英中銀が国債を買い支えするなどの対応を迫られ、一定の効果が得られたようですが、まだまだ混乱は続きそうです。そうした中で英国の混乱を日…

雑な試算。日本で金利が2%上がったら…

日本で本格的な物価上昇が起こった時は金融政策を引き締め方向へ転換させれば良いとされています。以下のグラフにある通り日銀の保有資産(GDP対比)は突出しており、これを減らし始めることは確かに為替レートなど金融市場に相当な影響を与えそうです。 セン…

ロシア本国の株式投資家は戦争の勝利よりも戦争の早期終結を希望している?

アジア太平洋戦争中の日本政府の情報統制に関わらず、当時の株式投資家は戦況をかなり正確に見極めていたという研究結果を読んだことがあります。それによると勝敗を決定づける戦い(たしかミッドウェイ海戦だったかと思います)において、日本政府は国内向け…

株価回復に要する期間は5-6年?

先日株式が長期的に上昇することを分かりやすく解説する考え方を記事にした際、私の頭によぎったことは「そうは言っても株価が長期的に下落した場合、その影響は大きいのではないか」という自身への反論でした。この反論に対する整理として、株価回復に要す…

中国と新興国株に対する悲観論を確認する

新興国株式は追加投資の有力候補の一つになっています。新興国株の約1/3は中国株で占められており、また台湾など中国の影響を強く受ける国の株式も多く含まれることから、新興国株への投資を検討する際は中国に対する自身の見解を整理する必要があると考えて…

中央銀行家としての気概を示したECBラガルド総裁

伝統的な中央銀行の役割を超えた施策を求める世論に対し、ECBのラガルド総裁が中央銀行の役割を再整理する発言を繰り返しました。1つ目はEU各国で検討されている物価上昇対策(生活支援等の財政政策)に対し、現在ECBが取り組んでいる物価抑制の妨げにならない…

エコノミストが定義するハイパーインフレと自分が心配するハイパーインフレの定義は異なる

円安・ドル高の勢いが止まりません。週初に140円台だったドル円レートは本日144円台まで円安が進んでいます。私は日本経済に対して長期的に悲観的であり、このため資産の大半を外貨建にしています。そんな私がハイパーインフレはまず起こらないとした記事を…

ノー天気に株価下落を楽しみにしている理由。株価はなぜ長期的に上がるのか?

私は常日頃から追加投資の好機として株価の下落を楽しみにしています。株価下落を楽しみにする前提として、株価は長期的に上昇するという確信ないし思い込みがあるのですが、株価が長期的に上昇することを上手く説明した記事を読みました。これまで感覚的に…

グロース・リセッションという流行り言葉が出現した

先週のジャクソンホール会合でパウエル議長は、物価上昇に立ち向かう姿勢を明確にしたわけですが、物価上昇への対処、つまり金融引き締めは景気を冷やす(結果、失業率も上昇する)とされています。FRBの目標は物価の安定と雇用の最大化であり、経済成長は目標…

資本主義国として成長している国の中にも米国と距離を置く国も存在する(考えてみるとあたり前ですが…)

近秋にインドネシアでの開催が予定されているG20に関する記事で、開催国のインドネシアがロシアのウクライナ侵攻をめぐり、米国と距離を置く可能性を示唆していることを知りました。記事ではウクライナ侵攻だけでなく、米中の対立に置いて、米国側の責任を指…

パウエル議長とFRB高官、タカ派姿勢を示す

昨日のジャクソンホール会合でのパウエル議長およびFRBの発言はおしなべてタカ派姿勢を鮮明にするもので、これを受けて株式市場は3%超下落しました。私はパウエル議長の講演をほぼライブで見たのですが、発言内容は常識的なものと感じました。この程度のこと…

いよいよ今夜11時から。ジャクソンホール会合でのパウエル議長講演

資本市場で注目されていたジャクソンホール会合でのパウエル議長の講演が今夜11時に始まります。株式市場の参加者は、物価上昇がピークを付けたと思われることからFRBの金融引き締めが緩和されるのではと考え、株式が買っていました。その後、複数のFRB高官…

中国の経済と株式市場に対する市場の見方

今後の追加投資先として新興国株を有望視しています。新興国株を検討する際に考慮すべきなのが新興国株の約1/3を占める中国株です。中国株市場について強気・弱気の意見が記事になっていたので、記録しておきます。強気意見としては「中国に対する弱気な見方…

市場の悲観見通しは山を超えたもよう。ただ市場の一部には過度な楽観も

株式市場では米国の景気後退入りを意識して弱気な見方が増えていましたが、そうした弱気見通しが減少しつつあるという記事を読みました。機関投資家向けのアンケート調査でそうした結果が出ているようです。市場に新しい情報が現れると当初はその情報に過剰…

SPACの合併が成立できなくなる。流行の終わり

SPAC(特別買収目的会社)の流行が終わり新規の資金集めは既に難しくなっている中、既に資金集めが終わったSPACの合併取引が延期になる例が相次いでいるようです。SPACという仕組みは粗製乱造との批判を受け、すっかり人気がなくなっていたと認識していました…

米国は景気後退局面入りしたのか?

米国GDPが速報値で2四半期連続のマイナスとなり、景気後退局面に入ったのではないかとする意見が出ているようです。米国では秋に中間選挙を控えていますので、民主党政権の失政をアピールしたい共和党としては、これを景気後退局面入りの証としたいのでしょ…

米国はガソリン価格の抑制に成功したもよう。ただその他の産油国は複雑です

米国バイデン政権は中間選挙を控えて物価上昇対策に躍起になっています。対策の核となるがガソリン価格の引き下げですが、米国産燃料の輸出制限を含めた対策を検討した結果、無事にガソリン価格が低下しています。 セントルイス連銀のデータベースより とは…

予想より低い、ただし絶対値としては高い物価上昇率を、株式市場は好感する

、昨晩の米国市場では米国の消費者物価指数が事前予想よりも低かったことを好感し、株価は大幅高となりました。物価上昇が落ち着いたことから、FRBが金融引き締めペースを抑えるという期待が生まれ、それがドル安や株高に結びついた格好です。私は昨晩、株価…

米国の半導体業界大手が厳しい業績見通しを示す。折り悪く米国で半導体業界支援法が可決される

昨晩の米国市場はマイクロン社が厳しい業績見通しを示したことを主な理由に下落しました。前日にエヌビディアが同様の発表をしており、半導体業界が急減速している印象です。マイクロン社の発表によると、消費者向けだけでなくデータセンター等の産業用も含…

EVバスの国内シェアは中国メーカーが上位を占めている。日本メーカーの戦略は?

電気で動くバス(EVバス)の国内市場は中国メーカーが圧倒的なシェア(約70%)を占めているそうです。EVの世界では日本メーカーは後発で、それ故に今後中国メーカーに追いつくことが予想されているようですが、日本メーカーが追いついた後でも国内シェアの30-40%…

潮目が変わった?ロシア政府が外資系石油会社の事業撤退を禁止する

ロシアに進出する西側企業は経済制裁への協力として、ロシア事業からの撤退を決めることが多いです。私はこうした撤退が、ロシア国内の企業への安価での事業譲渡につながるのではないかと思い、経済制裁としての効き目に懐疑的でした。実際にロシア政府はロ…

アジア通貨危機は再来するのか?現在懸念されている国は新興国株の投資対象になっていない

先進国株の株価回復により追加投資先の候補から先進国株を外し、新興国株かクレジット債のいずれかを有力候補としています。足元の株価回復は業績等のファンダメンタルズを伴っておらず一時的とする見方に私は賛同しているものの、とはいえ待機資金が積み上…

株価の今後をめぐり(いつもながら)乱れる見解

当ブログでは資本市場の今後についてあれこれ悩み、見通しを外してガッカリすることを常にしています。そして外すことが多い分、当たった時の喜びは大きいものです。昨日記事にした、FRBのハト派転換見通しは楽観的なのではないか?という記事に沿った発言が…

金利上昇はこれで一段落なのか。米銀やアップルが債券発行を決める

先週のFOMC後のパウエル議長の発言や米国のGDPを受け、米国の金利上昇の勢いの落ち着きが明瞭になってきた気がします。そうした環境下で少し違和感を感じるのが、米銀やアップル社が債券発行を通じた資金調達を活発化していることです。資金調達する側から見…

ESGやSDGsに取り組む根拠。資本市場を通じたグローバル化について

ESGやSDGsに取り組む根拠を問う、とても興味深いブログ記事を読みました。その記事ではまず、コロナ禍の初期に政府が銀行を通じて飲食店に対して自粛を強制させようとした(自粛しない企業に対する融資を引き上げるように指導しようとした)ことに対し、世論が…

日本政策投資銀行が投資会社へ。組織の肥大化は宿命的なもの

日本政策投資銀行がその主力業務を融資から投資へ切り替えることを計画しているようです。日本政策投資銀行については株式会社に転換し、国が100%保有するその株式を売却する方針が決まっていますが、東日本大震災に関連した融資への対応もあり、売却計画は…

いずれの国の政治家も緊縮財政は苦手

物価上昇が起こった際の教科書的な対応は、金融政策では引き締め、財政政策は緊縮財政とされています。歴史的な物価上昇を記録している米国では定石通り、金融政策では引き締めを行っています。ただし財政においては増税と支出増を組み合わせた経済対策のう…

「債務の罠」による政権転覆は貸し手にとって、もっとも避けたい事態だったはず

スリランカが債務危機に陥り、同国民は輸入に頼っている生活必需品が入手できず、大変な暮らし(燃料が不足したり、電気が使えなくなっているようです)を強いられています。スリランカには中国が一帯一路構想に基づいて多額の融資をしており、負債が積み上が…

液化天然ガスが確保できなくなると、日本は電力確保がかなり困難になるらしい

日本が液化天然ガス(LNG)の権益確保に失敗するとLNGの価格が上昇し、結果、電力価格がさらに上昇するかもしれないとする記事を読みました。調べてみると日本の発電量の約4割が天然ガスによる火力発電であり、たしかにLNGの確保に失敗すると電力確保に支障を…