岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

YCC修正の結果、円高は起こらず…怖い…

先週末の日銀によるイールドカーブコントロール(YCC)政策は、当初はこれが実現すると長期金利は上昇し、金利上昇によって為替が円高に進むことが予想されていました。結果、長期金利の上昇は予想通り起こりましたが、為替(ドル円)は一時円高に動いたものの、現時点ではYCC政策修正前の水準まで、円安が進んでいます。

私は、日銀は異次緩和からの正常化による副作用を抑えることを最終的な目的として、YCC政策修正を行うものと考えていました。そしてYCC政策修正の目的は、金利上昇によって債券市場の機能を回復させ、政府による国債の乱発を抑止(ただし急速に金利が上昇するとその副作用が怖いので、YCC政策で管理された範囲内で…)する、また物価高を抑制するために円高に導くことにあると考えています。

円高が起こらなかったことは、日銀が1%までの金利急上昇を容認しない姿勢を示したためと解釈されていますが、0.6%までの金利上昇はそれなりに強烈であり、(金利急上昇を容認しないという)日銀の姿勢をもって円安に進んでいるという解釈は間違っているように思います。

YCC政策修正を通じて円高が実現されないのだとすると、日銀の物価抑制の手段はかなり限られているように思われ(ゼロ金利政策の撤回はあまり現実的でないでしょう)、物価がこれまで通りじわじわと上昇し続ける怖い将来が予想されます。私の心配しすぎであれば良いのですが…

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