岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

日銀の国債買い入れは格付けの支えになっている。格付け会社の見解を読む

日本国債をA格(米国債がAAA格なので決して高い格付けではありません)と評価する格付け会社の担当者のインタビューが、記事になっていました。

この格付け担当者によると日銀による国債買い入れは現在の格付けの支えになっているようで、日銀総裁が変わってもこの買い入れ姿勢は変わらないのではと見込んでいるそうです。この記事を読んでなるほどと思いましたが、新総裁は政府が指名することから、国債買い入れを突然止めるとは考えにくいことはその通りでしょう。

またこの担当者は日銀の国債保有割合は5割を超えていますが、さらに買い入れることも可能としています。これについては技術的に買い入れは可能でしょうが、その分だけ債券市場の市場としての機能(たとえば放漫財政に対して警鐘を鳴らす等)が失われるため、日本国民としてはそれを是とすべきではないと思います。

国債の追加買い入れを是認している箇所だけ読むと、この担当者は日本の現状を是認する姿勢のように思えますが、一方で物価上昇が緩和継続の妨げになるリスクが高まったことは指摘されていました。これはその通りだと思います。また基礎的財政収支(プライマリーバランス)についても、黒字化達成は難しいとしています。

インタビュー記事全体を通じ、明るい将来は描けないながらも現状を変えることができない、八方塞がりな日本を再認識させられました。日銀はいつまで国債を買い進めることができるのか、国債買い入れの持続性に疑問が生じた時に市場はどう反応するのか(為替市場における円の価値が暴落するように思っています…)、今後を見守っていきます。

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