岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

買収価格が安すぎた?日本の企業社会は改善している

伊藤忠商事ファミリーマート(以下ファミマ)を買収した際の価格について、裁判所が安すぎたと判断しました。裁判所は買収価格がファミマが設置した委員会による理論価格を下回ったことを、その根拠としています。

私はファミマが設置した委員会が示した理論価格が、伊藤忠商事による買収価格を上回る水準に設定されていたことに、日本企業社会の改善を感じています。ファミマを買収しようとした時点の伊藤忠商事の持株比率は50.1%と過半数を超えており、ファミマはすでに伊藤忠商事の子会社になっていました。ファミマ側は親会社の意向に沿うため、理論価格を安く算出させることは可能だったと思いますが、それをしなかった(もしくはできなかった)になります。

以前であれば、自分たちの都合の良い理論価格を出す評価会社を採用するなど、少数株主をないがしろにした経営がなされてきたと思いますが、そうしたことができない企業社会になっているということなのでしょう。これはとても素晴らしいことだと思っています。今回の裁判所の判断を受けて伊藤忠商事やファミマ、そしてファミマの少数株主がどのような行動を起こすのか、注目しています。

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