岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

取締役会の構成はどうあるべきか?

東芝の取締役選任をめぐり、社外取締役が異議を申し立てています。その内容がなるほどと思わせるものでしたので、記録しておきます。

この社外取締役の異議は「物言う株主出身の取締役が就任すると物言う株主系の取締役が増え、特定の株主の利益を図っているように見えてしまう」というものです。東芝をめぐり、物言う株主と一般の株主の間で利益が一致しない局面が出現することは十分に考えられると思います。そうした局面に備え、取締役会の構成は中立性を意識すべきだという意見には一定の正しさが含まれているように思います。

ただ気になったのは「取締役に株主の代表を迎えることを頭から否定するべきものではない」という意見です。この意見には株主の代表が取締役会に入ることに否定的なように感じられるからです。取締役会は業務執行のための組織ですが、業務執行にあたっては株主の意向が適切な形で反映されるべきと考えています。

ともあれ取締役会に様々な考え方を持った人が集い、建設的な議論をすることは良いことだと思います。この社外取締役は裁判官出身で、私は行政や法曹界出身者が天下りのような形で就任する社外取締役には反対だったのですが、今回のような好事例もあるのですね。考え方を少し和らげても良いかもしれません。

reedonshore.hatenablog.com