岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

サプライズ!金融政策の修正で市場は大変動。これで債券市場の価格発見機能は元に戻るのか?

本日開催された日銀の金融政策決定会合で、10年金利の許容変動幅の拡大(±0.25%から±0.5%へ)が決定されました。現状維持が予想されていただけにこの決定は市場にとってサプライズで、株・債券・ドルのいずれもが大幅下落する結果になりました。

ドル建て資産が多く、株式やクレジット債に投資している私の資産はもちろん大幅減。ただこれは市場のリスクを取っている以上、これは致し方ありません。手元にある円を良いレートでドルに換金する好機が訪れたと考えるべきですし、また株価がさらに下落して10月中旬の安値を更新することがあれば、株式への追加投資の好機が訪れたと考えるべきでしょう。私は長期的な日本円の価値に引き続き弱気ですし、逆に長期的な世界の株式の価値には強気です。これまでの方針通り、下がったところで買い増していきたいと思います。

今回の金融政策の修正を受けて私が思ったことは、これで債券市場の価格決定機能は回復するのかということです。これまでは日銀が10年金利を0.25%に抑え込んでいたため、債券市場が日本の財政状態を不安視しても、そのことは債券価格(金利)に織り込まれることはありませんでした。今回の変更を受けて10年金利は0.24%から0.39%に上昇しています。0.5%の上限まで0.11%の余裕があるわけで、その分だけ価格決定機能は戻ったとも言えるでしょう。ただ長期金利の0.5%への到達はすぐに実現するようにも思え、価格決定機能が再び失われるのは時間の問題かもしれません。

価格決定機能が失われることは日銀以外の国債の買い手が見つかりにくい状態を意味しており、現在の日本市場の安定が人工的なものであることを示しているように思っています。今回の決定が今後の債券市場と日本市場にどのような影響を及ぼすのか、観察していきます。

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