岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

経済

ロシア中銀がルーブル高対策に乗り出し、ルーブルの価値が下落する

ロシアのウクライナ侵攻によって一時的に急落したルーブルはその後、ロシア当局によるルーブル防衛策と資本規制によって値を戻し、現在では侵攻前よりも高い価値で取引されています。ルーブルの価値が侵攻前より高くことには強い違和感を感じますが、ロシア…

一次産品の生産が強みとなる時。食糧危機がロシアの追い風に

ロシアはウクライナからの穀物輸出を妨げて世界の食糧危機を演出し、自国の農産物の価格上昇によって利益を得ているという記事を読みました(その後ロシアはウクライナの海上封鎖を解き、自国が食糧危機を演出しているという批判に応えた形になっています)。…

さすがに上昇させすぎなのでは?ルーブルの高騰について

私が保有するロシア株ETFの仮想的な価値(西側の投資家が売買することができないため「仮想」としています)は、主にルーブル高の影響で上昇しています。ルーブル高の理由についてまとめて記事を読みましたので記録しておきます。この記事によるとルーブル高の…

マスク氏がツイッター社買収に尻込みする?

ツイッター社の買収に名乗りを上げたイーロン・マスク氏が、ツイッターの利用者数に偽アカウントが想定よりも多いことを理由に、買収提案を再検討する可能性を示しています。現時点では偽アカウント数が5%未満であることを証明することを求めているようです…

米国がロシア国債をデフォルトさせる意向を示す

ロシア国債の債務不履行(デフォルト)の可能性については様々な観測が飛び交っていました。債務履行能力に加えて支払い意思を有するロシアに対し、米国はこれまでのところ経済制裁の一環として金融取引は制限するものの、ロシア国債が債務不履行が起こすかど…

西側諸国のロシア株投資家が願うのは西側優勢での戦争の早期集結

本日はロシアに有利な局面を伝える複数の記事を読みました。1つ目はロアイアの石油収入が今年に入って50%上昇していること、2つ目は欧州企業によるルーブル建てのガス購入が実現しそうなこと、3つ目はロシアのルクオイル社による英国シェル社のロシア国内資…

ロシア株の市況記事を読む。自分がロシアの個人投資家だったらどう動くか?

ロシア株に関する日本語の情報発信はあまり多くありません。そうした中で貴重な市況記事を読みましたので、その内容を記録しておきます。同記事では先週のロシア株市場の動きとして、ルーブル高は上昇要因、経済制裁の内容をめぐる思惑は上下ともに左右しう…

日銀が金融引き締め(=金利上昇)に転じにくい理由。円安はどこまで進むのか?

急速な円安や本格的な物価上昇の兆しを背景に、日銀が現在の金融緩和政策の転換を示唆するのでは、とする意見がありました。ただし連休前の金融政策決定会合では、現行政策の維持が再確認されています。そうした中で日銀が金融引き締め、つまり金利上昇の容…

東京都区部の物価上昇率が1.9%に。日銀は出口戦略を円滑に実行できるのか?

東京都区部の消費者物価指数の上昇率が1.9%となりました。それまで物価を押し下げていた携帯電話料金の引き下げ効果が剥落し、前月の0.8%の上昇から大きく跳ね上がったことになります。日銀の金融政策目標とする物価上昇率は2%ですので、目標に近づいた印象…

なんだかんだで債務不履行を回避しそうなロシア。その狙いは?

ロシアは米ドル建て国債の支払いをめぐり、債務不履行になるのではと言われてきましたが、当面の債務不履行を回避する方向であるようです。ロシアは米ドル建て国債の支払いを米国にある外貨準備を使って対応しようとしていたところ、この資金が凍結されたこ…

ロシア中銀の追加利下げ。自らの意に反しても仕事を継続するロシア中銀総裁

ロシア中銀が追加利下げを行い、政策金利を14%まで引き下げました。ロシアの政策金利はウクライナ侵攻直後の緊急利上げで9.5%から20%に引き上げられた後、金融市場の安定を受けて引き下げられ、20%→17%(2022年3月)→14%(2022年4月)と引き下げられています。ロ…

本当に怖いのは家計貯蓄が海外資産へ向かう時。近い将来に起こることはなさそうですが…

為替市場が急速に円安に動く中で、家計貯蓄が海外資産へ向かった時が本当の危機なのではないかとする記事が2本出ていました。市場が一方向に大きく動く際は、危機を煽るような記事が出てくるものですが、私自身が懸念して備えていた内容でもあり、興味深く読…

英国のシェルが手放したロシア資産の買い取りを中国の国有会社が検討しているらしい

経済制裁の一環として英国の石油大手シェルが手放す予定の資産(サハリンの石油ガス開発事業)を、中国の国有企業が買い取ることが検討されているという記事を読みました。中国以外の買い手との交渉は引き続き可能とのことですが、西側諸国の企業がこの資産を…

「潜在的な不履行」と判定されたロシア国債

ロシアが米ドル建てロシア国債の支払いをルーブルで行ったことについて、「潜在的な不履行」と見なす判断がくだされました。その大半が凍結されたとはいえ凍結されていない十分な外貨準備を有し、またエネルギー輸出を通じた収入を得ているロシアは、債務を…

それを言っちゃあお終いよ。通貨発行益をあてにする黒田総裁

1万円札に1万円の価値があると考えられているのは、法律が決済時の利用を強制していることに加え、1万円を発行する中央銀行、日本銀行に対する信認が大きいと思います。それ故に私達は発行費用が数十円(検索したところ約25円でした)の紙切れを、1万円の価値…

基軸通貨としての米ドルの地位が低下しているらしい。数十年単位で起こるであろうドル離れ

基軸通貨としてのドルの地位が低下しているという記事を読みました。今回のロシア政府に対する制裁を受け、米国の意に沿わない行動を取ると外貨準備が封鎖される可能性があることを知った国が、外貨準備の分散を図っているそうです。いざという時に外貨準備…

ロシアをデフォルトに追い込む西側諸国。既発債の投資家を痛めつけても仕方ないのでは?

米国はロシア政府が米国の金融機関で保有しているドル資産からの国債利払いを認めず、このためロシア国債がデフォルト(債務不履行)となる可能性が高まっているそうです。私はウクライナ侵攻を受けたロシアに対する経済制裁は当然であり、しっかり取り組むべ…

関係性の維持には犠牲が求められる

欧州中央銀行が域内国の債券利回りが極端に上昇した時に備えた対応策を策定しているという記事を読みました。その対応策においては各国の債券利回り(負債調達コスト)は基本的に各国で取り組むべき課題と位置づけられているものの、単一国で受け止めきれない…

ロシア中銀が政策金利を引き下げる。金融市場は概ねロシアの思惑通りに動いている模様

ロシア中銀がルーブル防衛のために20%に引き上げた政策金利を、17%に引き下げました。引き下げたといっても17%と高い金利であり、引き続きルーブル防衛を重視した金融政策が続けられているわけですが、平常化に向けた歩みを始めたとも言えるでしょう。先日来…

米国務長官がルーブルの今後の下落を予想する。ロシア関連証券の取引制限は経済制裁と言えるのか?証券発行を制限すれば良いのでは?

米国務長官がルーブルの価格回復に対し「人為的な相場下支えの結果であり、持続不可能」と分析しているそうです。先日当ブログで記事にした通り、ロシアの資本市場では当局の強力な規制の下、限られた投資家(当然のことながら外国人投資家は排除されています…

日銀の指し値オペでさらなる円安へ。個人投資家は円に強気とのことだが?

日本国債の利回りが日銀の管理目標の上限に近づいたため、日銀はこれ以上の上昇を避けるために国債の買い入れ策(指し値オペ)を発表しました。今回の買い入れで日銀は10年国債利回りで0.25%以上の上昇を容認しない姿勢を示したことになります。足元の円安の主…

対ロシアで中立姿勢を維持する国も存在する。世界人口の半分は中立姿勢?

ウクライナ侵攻を受けてロシアを避難する国は多いですが、中立姿勢を維持している国も存在します。有名なところでは中国やインドがありますが、その他のアジアの国が中立姿勢を維持したがっているという記事を読みました。今年開催が予定されるG20会合やアジ…

円安傾向が止まらず1ドル120円台へ。岸田政権に対策を求める記事が出る

米国の中銀幹部が利上げに積極的な発言をしたことを受け、円安がさらに進んで1ドル120円台となりました。日本国内ではすでに輸入物価を中心に物価が上昇する兆しを見せており、またウクライナ侵攻という物価上昇要因の影響は今後統計として現れることから、…

黒田総裁の発言を受け円安が進む。本当に日本の将来は大丈夫なのか?

金融政策決定会合後の記者会見で黒田総裁が円安を容認する姿勢を示し、円安がさらに進みました。年初115円台だった為替レートは現在119円台での取引となっています。決定会合で現在の量的緩和の継続を決めたことは事前の想定通りだったと思いますが、円安に…

ロシア国債の利払い履行は将来の資本市場への復帰意思を示唆するのか?

ロシア政府が米ドル建て国債の利払いを履行するのかどうかに注目が集まっていましたが、結局ロシア政府は利払いを履行したようです。ロシア政府の指図に基づいて国債利払いを担当する金融機関が送金を行ったことが報じられています。米ドル建て国債を保有し…

日銀の量的緩和策を続けつつ円安を抑えることができるのか?

日銀はインフレ率を安定的に2%程度で推移させることを目標に量的緩和策を行っています。以前から資源価格の上昇を受けてインフレ圧力が高まっていたわけですが、ウクライナ侵攻を受けてその圧力はさらに高まっています。これに加えて4月には携帯電話料金の引…

議会と政府のオトナな関係。FRB副議長の指名をめぐって

政府の首長(大統領や総理大臣)は行政の長として各行政府に指示を出し、その内容の妥当性を議会が監督するのが、議会制民主主義の本来の仕組みと理解しています。ただし政党政治が一般的になると行政の長とその出身母体である主要政党は同じ立場を取るため、…

ロシアへの制裁によって存在感を増す中国の金融システム

ロシアに対する経済制裁はかってない速度で同国の経済に悪影響をもたしているようです。経済制裁の中でも影響が大きかったのが国際銀行間ネットワークからロシアの銀行が排除されたことですから、金融システムの重要性を再認識させられます。この現行の金融…

ロシアの資産接収によって新世代の新興財閥が生まれるのか?

ロシアが同国から撤退する外国企業の資産を接収ないし国有化する方針を示しました。資産接収というと完全に戦時下の経済政策という印象があり、ロシアと西側諸国との関係悪化をまじまじと感じさせられます。この記事を読んで思ったのはロシアで新たに次世代…

ああ、やはり…中国の国有企業がロシア株式の取得を検討しているらしい

当ブログではロシア関連証券への投資は必ずしもロシア支援につながるわけではないとして、ロシア関連証券を拙速に売却する姿勢に疑問を呈してきました。※あらかじめお断りしておきますが、私はETFを通じてロシア株に投資しています。このためポジショントー…