岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

さすがに上昇させすぎなのでは?ルーブルの高騰について

私が保有するロシア株ETFの仮想的な価値(西側の投資家が売買することができないため「仮想」としています)は、主にルーブル高の影響で上昇しています。ルーブル高の理由についてまとめて記事を読みましたので記録しておきます。

この記事によるとルーブル高の要因は経常収支の黒字と通貨防衛策によるものとされています。経常収支の黒字は経済制裁によって輸入が激減する(つまり外貨需要が減少する)一方、石油・ガスを中心とした輸出はそれほど減少していないことからルーブル高要因になります。

通貨防衛策は外貨購入制限、輸出によって得られた外貨の80%をルーブルに換金する制度、天然ガス代金のルーブル建て支払い、金の買い取りの4つに分類できるとのことです。外貨購入制限はロシア居住者の外貨購入を制限するもので、ルーブル安の要因を事前につぶしたものと言えるでしょう。金の買い取りが通貨防衛策に結びつく理由はよく分かりませんでしたが、記事でもその狙いは分からないとしています(さらに厳しい経済制裁が課された際の換金手段としているのではないかと推察されていました)。

このような理由でルーブルの価値は上昇し、現在では対円でも対米ドルでもウクライナ侵攻前をも上回る水準で取引されています。ルーブルの価値がウクライナ侵攻前よりも高いというのには強い違和感があり、ここまで人為的にルーブルの価値を支えるとその反動が怖い気がします。ルーブルの価値が高い今のうちに通貨防衛策を緩め、さらなる危機に備えた方が良い気がしますが、ロシア当局はどのような舵取りをするのでしょうか。

私が読んだ記事では西側諸国のロシア資源からの脱却やさらなる経済制裁ルーブル安に導く可能性があるとしていましたが、同時に中国やインドを通じた経済制裁回避により現状が続く可能性もあるとしています。人為的に買い支えられたルーブルの価値が今後どのように推移するのか、注目していきます。

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