岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

従業員が経営者になれば全て解決、とは行かない…

オフィスビルやビジネスホテルを運営しているユニゾホールディングスが、民事再生法の適用を申請しました。これをもって同社が発行していた債券は「機縁の利益を喪失」(債務不履行と同義なのでしょう)するそうです。

ユニゾホールディングスというと従業員が会社を買収する、珍しい経営形態で運営されていたことが記憶に残っています。従業員が会社を買収した時の記事を検索すると、コロナ禍中の2020年4月に従業員が約2000億円で同社を買収したとのことでした。全額を従業員が拠出できるわけもなく、従業員をファンドが後押ししていたそうですが、この2000億円がほぼ無価値になってしまったことになります。

従業員が経営権を持つのは社会主義的な文脈では理想のように思いますが、理想通りに行かなかったことになります。ただこれをもって従業員が経営権を持つと失敗すると決めつけるのは良くないと思います。コロナ禍中にコロナの影響を受けやすい業態で起こったことであることと、試行回数が少ないことを考慮する必要はあるでしょう。

従業員が経営権を持つ事例、いわば試行回数が増え、社会主義的な理想は絵空事であるのかどうかについて、ある程度の結論が出てくると面白いと思っています。

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