岸辺の日記

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米国の半導体業界大手が厳しい業績見通しを示す。折り悪く米国で半導体業界支援法が可決される

昨晩の米国市場はマイクロン社が厳しい業績見通しを示したことを主な理由に下落しました。前日にエヌビディアが同様の発表をしており、半導体業界が急減速している印象です。マイクロン社の発表によると、消費者向けだけでなくデータセンター等の産業用も含めて広い範囲で調整が起こっているそうです。

半導体業界はコロナ禍による供給網制約を強く受け、供給不足に陥っていたと認識しています。最終需要家はこれに対応するため、多め多めに発注していたのを、発注態度を急変させたのでしょうか。半導体業界で起こっていることについてはいずれ続報が出てくるものと思われます。

このように半導体業界に急変の兆しが見え始めた時に、米国では半導体業界を支援する法律が可決されました。半導体は経済安全保障の観点でとても重要であることは分かるのですが、半導体の在庫が積み上がるかもしれない時に、米国内での半導体製造を支援する法律が可決されるとは皮肉なものです。

このように政府の補助が適切に行われないことは珍しいことではありません。今回の半導体業界支援法案も発案された時は説得力のあるものでしたが、その後の手続き中に情勢が変わってしまったようです。今回の法案は経済安全保障に関わるものであり、損得のみでその成果を測るものではないのでしょうが、今回の法律が半導体業界をどう変えるのか、こちらも続報を待ちたいと思います。

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