岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

半導体不足解消のための投資は将来の禍根にならないか?

世界中でサプライチェーンの制約による供給不足が深刻化しています。世界中で多くのモノが不足しているわけですが、その影響がとりわけ多くの業界に影響を与えているのが半導体です。
つい先日はiPhoneまでもが半導体不足の影響で減産となっています。iPhoneのように高価格な製品の場合、その材料を揃えるために多少の出費はいとわないのが通常ですし、アップル社は購買力の強いメーカーですので、サプライチェーンの制約がどれほど深刻か想像できます。

さて足元で半導体が不足している理由として、室内で過ごす時間が増えたためパソコンやゲーム機器への支出が増える、またはコロナ禍初期の将来が見通せない時期に控えていた自動車の買い換えが行われる、といったことが指摘されています。これらの理由はよく理解できます。ただしこれらの需要が一服した後、半導体に対する需要は現在のように高いままでいるのでしょうか?パソコンやゲーム機器、自動車は一度購入すると数年は使うものと思われます。このように考えると現在急速に高まっている半導体需要は今後低下するかもしれません。

それにも関わらず半導体業界では設備投資によって現在の供給不足に対応しようとしています。世界経済への貢献という意味では素晴らしい取り組みといえますが、半導体業界の投資は投資額が大きく、それゆえ回収に時間がかかるとされています(日本の半導体業界が衰退したのは資本不足により必要な投資を行うことができなかったのが理由と言われていますね)。今回の投資が過剰投資とならなければ良いのですが…

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