、昨晩の米国市場では米国の消費者物価指数が事前予想よりも低かったことを好感し、株価は大幅高となりました。物価上昇が落ち着いたことから、FRBが金融引き締めペースを抑えるという期待が生まれ、それがドル安や株高に結びついた格好です。
私は昨晩、株価と為替の動きを見てから消費者物価指数を確認したのですが、株価と為替の動きを見た時は物価上昇が劇的に収まったのかと思いました。ただ結果はそれほどでもありませんでした。本日の解説記事を読むと、これまで事前予想を上回る物価上昇率を記録してきただけに、事前予想を下回ったことを好感したとされていますが、いまいち納得感がありません。為替市場はともかく、株式市場の好感ぶりは昨日の発表を楽観的に捉えすぎているように思います。
実際に昨日のFRB高官のコメントは物価上昇は目標に遠く及ばないとして、政策金利引き上げ継続を示唆するものが相次ぎました。私もこの解釈が正しいように思っています。
そうは言っても株価はスルスルと上昇し、6月の安値から15%ほど高くなっています。こうした株価上昇に対して懐疑的に見る意見の方が多いようで、私もその意見に賛成しています。最近急騰する小型銘柄が散見されますが、これらは個人投資家の売買によって買い上げられているのだと思います。
夏休みで機関投資家の売買が細り、個人投資家の存在感が高まっていることが株価上昇の原因なのだとすると、9月以降に機関投資家が戻った後、どのような市場が待っているのでしょうか。株式への追加投資を目論む私としては楽しみに見守っています。