岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

制御できないインフレの可能性はなくなったものの、2%目標への着地は難しいのではないか

今週の市場は米国の消費者物価指数の伸びが3%にとどまったことを好感し、債券を含めた資産全般が上昇しました。追加投資の機会をうかがっていた私にとっては悔しい展開ですが、私は今後も株式やクレジット債が下落する可能性に期待しています。3%まで低下したインフレ率が2%の最終目標まで下落するのは容易なことではないように思うためです。

私と同じような慎重派の意見を紹介する記事を読むと、前年同期比の比較対象となる昨年6月の消費者物価はエネルギー価格上昇の影響で上昇しており、前年同期比が抑えられやすかったことが指摘されています。昨年7月以降は物価上昇のペースが鈍化しており、確かに前年同期比の値が今後も順調に下落していくとは考えにくいです。消費者物価指数が発表された後も複数のFRB高官が引き締め継続姿勢を示しているのは、こうしたことを認識しているためかもしれません。

セントルイス連銀のデータベースより

 

今回の消費者物価指数が発表される前から、年内の追加利上げの回数はせいぜい2回でした。今回の発表によって2回目の追加利上げを予想する意見はだいぶ減ったと思いますが、大事なのは追加利上げの回数よりも高金利が維持される期間なのかもしれません。そしてそのことを市場が意識するようになった時、市場は再び下落し、追加投資の機会を提供してくれるのかもしれません。

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