岸辺の日記

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吉報!モスクワ証券取引所が再開される

ロシア株の投資家に吉報です。売買停止の状態が続いていたモスクワ証券取引所で取引が再開されます。取引対象銘柄が限られたり、空売りが禁止されるなどの制限はあるようですが、流動性が提供されて、価格が付くようになったことはひとまず吉報と考えて良いでしょう。

このことを伝える記事には、ロシア政府が経済を支えるために行った措置(回り回って株価上昇要因になります)と投資家の売却圧力のせめぎ合いになるとした予測が紹介されていました。せめぎ合いの結果として株価がどう動くかは分からず、また外国人投資家は相変わらず売買できないと思いますが、ともあれ価格が付くようになったことでロシア株やロシア株ETFには理論上の価値が発生することになります。

ロシア株ETFに投資している私にとって最悪の事態は、ほぼゼロになった理論価格に基づいてファンドが償還されることでしたが、そうした事態は回避できるように思います。証券取引所で価格が付いたとはいえ、外国人投資家にとっては実際のお金の出し入れは難しいわけで、ロシア株やロシア株ETFの実質的な価値は引き続きほぼゼロなのかもしれません。ただ理論価格が発生した以上、ETF運用会社は理論価格を無視するわけにいかないでしょう。

ロシア株ETFが米国での売買を停止した理由として、理論価格と市場価格の乖離が著しいことが挙げられていました。そして乖離が大きくなる要因として①投資口の設定/解約が停止されていること、②理論価格の根拠となるモスクワ証券取引所が売買停止になっていることが挙げられていたと思います。①は外国からの資金の出入りが閉ざされているため継続されわけですが、さらに大きな要因である②は解消されたわけです。

証券取引所の再開を受けてETF運用会社がどのような判断をくだすのか、理論価格の算出を再開する/しない、米国の証券取引所での売買を再開する/しない、といった選択肢が考えられますが、今後の動きが楽しみです。

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