昨晩の米国市場でのロシア株ETFは28%の下落となりました。通常であれば大幅な下落と言えますが、通貨が10%以上下落し、主要銘柄の株価が半値近く下落(ロンドン市場での価格)している中では十分な下落とは言えません。
SWIFTからの排除によって大口投資家による価格調整の仕組み(投資口の追加設定や解約を通じて行われると理解しています)が働かず、小口投資家の売買のみが成立した結果、下落後の価格で取引が成立しなかったことが、限定的な下落幅の原因だと思います(3/2の追記。本記事作成時点で制度上、この仕組みは行われていたようです)。また昨晩はETF運用会社がETFの理論価格を発表しなかった(モスクワ証券取引所が停止していたことが原因と思われます)ことも、正常な価格形成ができなかった一因だと思います。
先ほどロシア株ETFのホームページを確認したところ、昨晩の取引でETFの理論価格がなんと70%も下落したことが発表されていました。SWIFT排除の影響は大きいと聞いていましたが、ここまでとは思いませんでした。金融取引が経済に与える影響の大きさを改めて認識しました。
さて私の売買ですが、理論価格が分かれば、昨晩はその値段で指値注文しようと思っていました。侵攻開始時の価格から下落したといっても、理論価格よりも高い値段では購入する気は起きません。
また大変遅まきながら、ここまで情勢が悪化すると多額の追加投資は危険と思い始めました。本日もロシア株がインデックスから除外される可能性を示唆する記事が出ており、もしこれが実現するとロシア株はさらに下落することになります。
このように考えると今晩は理論価格以上にETFが下落するようであれば追加投資するくらいの姿勢で望みたいと思っています。私の予想では本日もロシア株ETF投資家は大幅下落を受け入れず、理論価格への価格の収斂は起きないように思いますが、いったいどうなるでしょうか?