岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

コストの観点で中国の電気自動車が選ばれる現実

国内の配送会社が電気自動車を購入する際、価格の観点で中国製の電気自動車が選ばれているそうです。記事によると、配送会社の立場では使用開始後数年経った後の充電性能や数年後の機能性といった点で中国製には不安があるものの、一般にラストワンマイルと呼ばれるような近距離の配送においてはまったく問題がないそうです。

環境への意識への高まりを受けて配送に電気自動車を使う動きは今後も増えると思われ、そうした動きに国内メーカーが十分に応えられないのは日本人として残念ですが、価格が明確に違うのであれば致し方ありません。また配送用自動車だけでなく、EVバスにおいても中国企業は7割のシェアを取っているそうです。

こうした記事を読んで思い出したのが、80年代に日本の自動車メーカーが米国市場に進出した際の米国の反応です。日本車は価格と低燃費といった性能で米国市場を席巻したわけですが、それに対する米国の反応は歓迎一色ではありませんでした。日本車の打ちこわしや日本市場の開放を求めたいわゆる「外圧」などが思い出されます。

こうした米国側の対応は今になって振り返ると少々見苦しい気がします。そして日本国内の中国の経済成長に対する反応も、同じような反応になりがちです。電気自動車については中国政府による補助金の存在など、低価格競争を可能にする要因はあるようですが、とはいえ優れた商品は素直に称賛する姿勢が望ましいように思います。

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