昨晩の米国株市場はパウエル議長が議会でテーパリング加速を示唆したことから下落しました。私も新変異株の出現を受けて、テーパリング加速は見送りになるかと思っていましたので、今回の動きは想定外でした。このことが現在の投資スタンスにどう影響を及ぼすのか、考えてみます。
まず、新変異種の出現以前にも見られた新興国株の不振は、中国政府の規制強化や米国の金融引き締めによる新興国株から米国への資金還流を嫌気したものと理解しています。この理解に基づくと昨日の一報を受けて新興国株ETFの価格は下落するはずですが、たしかに一時的に価格下落したものの、最終的には上昇して取引を終えています。
どうしてこのような値動きになるのかはよく分かりませんが、ただ新興国株にとって逆風の環境は続くと思いますので、腰を据えて投資タイミングを見守るという姿勢はそのままで良いように思います。
次に全世界株ですが、これは投資割合にして半分超を占める米国株に基づいて判断し、バリュエーションの剥落が起こったタイミング、具体的にはこれまでの高値から10%くらいの下落が発生した後に追加投資するスタンスを考えておりました。当面は全世界株の追加投資は起こらないように思っていましたが、今回の発言を受けて米国株の下落が続くのであれば、追加購入の可能性が高まったことになります。ともあれ全世界株についてもこのままの姿勢で良いというわけです。
最後に為替ですが、金融引き締めの動きは明らかにドル高要因です。これまではドルが安くなったタイミングでドルへ換金しようと目論んでいましたが、そのタイミングを逸してしまったのかもしれません。とはいえ急いでドルに換金しないといけないわけもないため、焦らず次の円高局面をゆっくり待つことにしたいと思っています。
パウエル議長の発言はタカ派転換とも解釈され、市場に大きな影響を与えたわけですが、私の投資スタンスにはそれほど大きな影響を与えていません。本日の米国株先物は上昇基調、今日は追加投資は起こりそうにありません。