岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

パウエル議長の再任を受けた今後の投資姿勢

パウエル議長の再任が発表されました。現行金融政策の継続が見込まれることになり、金融市場としては一安心です。

今朝の記事ではパウエル新体制が取り組むべき課題として、米国経済の舵取り、金融の安定性確保、デジタル通貨の発行を挙げています。
米国経済についてはインフレを抑えつつ労働市場の最大化を図るという難題に取り組むことになります。労働市場に対する配慮はもはや必要ないように思うのですが、そうした態度が政治的に許されないところが難しいところだと思います。
金融の安定性確保については、資産価格が上昇しているだけに、下落が発生した場合の金融市場への影響が大きいということです。金融機関を含む市場参加者が現在の高い資産価格を前提にものごとを考えるようになったことが問題なのでしょうが、市場上昇期に市場参加者のリスク回避度が下がるのは、人の性として致し方ないことだと思います。この点は金融機関に対する監督をこれまで通りに行えば、結果はどうであれば及第点は取れるように思います。
最後のデジタル通貨の発行は銀行口座を持たない米国民に金融システムへの門戸を開くという意味では有用であるものの、銀行による信用創造が使えなくなる等の欠点もあるとのこと。この点は割り切りであり、また仮に導入が失敗であったとしてもデジタル通貨の利用量を減らす(デジタルの世界だけに容易にできると思います)ことで、管理可能であるように思います。
このように考えると新体制の最大の課題はやはり米国経済の舵取りになるでしょう。

当ブログではパウエル議長が再任されなかった時にドル買いの好機が訪れるのではとする記事を作成していましたが、昨晩の市場の動きを振り返っておきます。
パウエル議長の再任が発表されて金利が上昇したことを受け、ドルが買われる動きとなりました。ブレイナード氏が選ばれた場合はドル安が予想されていましたので、この点は事前の予想通りの展開であったことになります。
また米金利高を受けて将来的に新興国からの資金還流が起こることを反映した動きと解釈していますが、新興国株の米ドル建て価格は下がりました。まだまだ割引価格とは言えない水準ですが、新興国株の購入を視野に入れているだけに注意して見守りたいと思っています。

ということで今回もまた円高を捉えた米ドル買いのタイミングを逃すことになりました。今のところ残る買い場候補は、テーパリングの加速を受けた市場の混乱くらいです。年内は新興国株の価格を見守り、市場の混乱が起こったら買い増したいと思っています。
 

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