先進国株、特に米国株対比で劣後が続いてきた新興国株。私はすべてが割高な市場環境下で、追加投資するのであれば消去法的に新興国株が有力候補だと思っています。今回、新興国株の米国株対比の割安さを取り上げた記事を読みました。
記事はまず、高い経済成長や低いバリュエーションにも関わらず新興国株が先進国株に10年以上劣後していたことを紹介します。ついで商品価格の上昇や企業成長が新興国株の時代へと導くのでは、とする証券会社の見解を紹介しています。このあたりは私が考えていることとほぼ一致しています。
ついで新興国株の時代はやって来ないとする意見も紹介されており、その理由は利益見通しの悪さとのことです。経済成長の果実を新興国の企業がうまく取り込めないのではないかという意見はよく唱えられています。現在、規制強化が続く中国企業のことを想像すると理解しやすいのではと思います。利益が政府等に吸い上げられてしまうのでは…、ということですね。
こうした意見は一概に否定できないと思いますが、長期的に見ると国の経済発展を背景にして新興国企業の利益はやはり堅調に伸びるような気がしています。したがって買うなら消去法的に新興国株という考えは引き続き変わりません。とはいえ経済成長の果実を企業が享受できない可能性はリスクシナリオとして頭に入れておくべきだと思いました。