岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

金融「所得」課税?金融「資産」課税?

税制大綱に関する話題を紹介する記事の中で、金融所得課税について触れられていました。金融◯◯課税には、資産課税と所得課税があり、所得課税は金融資産から得られる所得に対する課税、資産課税は金融資産そのものに対する課税になります。

気になるのは自分が課税対象になるのかですが、ザッと調べたところ金融所得課税について説明する記事で言及されているのは所得が1億円を超えると所得税の負担割合が低下する「1億円の壁」と呼ばれる現象であり、もし所得1億円以上が課税対象になるのだとすると、私を含めほとんどの人は課税対象にならないことになります。

自分が課税対象にならなくて一安心したいところですが、一方で所得1億円以上の国民はほとんどおらず課税の効果がどれほどのものか疑問に思いますし、またこうした超富裕層は簡単に国外移住してしまいそうで、実効性のある課税になるのか疑問なところがあります。少額の金融所得については国は資産形成を応援したい立場のようで(このためNISAの恒久化も検討されているようです)、このため一般国民にとっては大した課税強化にはならなさそうです。

次にあまり検討されていない金融資産課税ですが、これは所得(確定した利益)に対するものではなく、不確定な資産額に対して課税されるものです。課税対象がどのように規定されるにせよ、資産形成に対するペナルティのような形になってしまい、抵抗感は強いように思います。金融資産課税の対象になるような額の資産を積み上げるには、相応の税負担をしながら資産を積み上げてきたはず(遺産相続の場合でも相続税は発生します)で、そこに追加して課税する形になるためです。

このように金融資産課税については多くの人が抵抗感を抱きそうであり、仮に金融資産課税が導入された場合、課税対象額以上の金融資産を保有している人は、その資産を不動産等の非金融資産に振り分けるような気がします。金融資産課税が真剣に検討されるようになったら、非金融資産に資金が流れ込むかもしれません。

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