岸辺の日記

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閣僚の資産公開から現代の資産形成方法を推測する

少し前になりますが岸田内閣の閣僚の資産が公開されました。興味本位になりますが、資産が多かった人の経歴を見て、現代の資産形成方法を推測したいと思います。報道によると資産が1億円を超えたのは以下の7名です。

岸田首相   ;2億0868万円
後藤厚労相  ;1億1026万円
斉藤国土交通相;2億4047万円
岸防衛相   ;2億3677万円
野田少子化相 ;2億8553万円
山際経済再生相;1億1903万円
堀内ワクチン相;1億7297万円

資産の内訳は人によって異なりますが、住宅・有価証券・預貯金となっていました。以降それぞれの方の経歴を確認していきます(Wikipediaの情報によるもので、正確ではない可能性があることはご承知おきください)。

岸田首相は銀行員として5年程度働いた経験があるようですが、以降は政治家として活動しています。その資産は議員としての給料や相続によって得たものと考えるべきでしょう。岸田氏の叔父が銀行の会長、母が製粉会社社長の娘と、裕福そうな親族が多いです。
後藤厚労相は大蔵官僚として10年超勤務した経験があり、以降は政治家として活動しています。10年間の勤務で1億円の資産を積み上げたとは思えず、同様に議員としての給料や相続によって得たもののようです。後藤氏は父が伊藤忠商事の幹部(ファミリーマートの会長)、祖父が仏教の世界の大物のようで、やはり裕福そうな親族が多いです。
斉藤国土交通相は建設会社の社員として15年超働いた経験がありますが、それだけで2億円の資産を積み上げることは難しいでしょう。父は村議会議員ということで、特別に裕福そうな印象はありません。同氏は35銘柄の株式を保有しているそうで、株式投資によって資産を増やしたのかもしれず、少し親近感がわきます。
岸防衛相は20年超、住友商事で働いた経験があるようで、給与所得による資産の積み上げもそれなりにありそうです。ただそれ以上に大きかったと思われるのが相続で、同氏の父は石油会社の会長を務めたことがある人です。
野田少子化相は1年間のホテル勤務を経て政治家になっています。若くして議員になっていることから議員としての給料も積み上がりそうですが、それ以上に大きかったのが相続と思われます。野田氏の父は相場師の家へ養子として入っており、また祖父も閣僚経験者であるなど、裕福そうな親族が多いです。
山際経済再生相は獣医師の資格を有しているようですが、目立った仕事歴はなく、また裕福そうな親族も見当たりませんでした。なぜ1億円を超える資産を積み上げたのか不思議でしたが、借入金が1億3000万円ほどあるようで、借入金を考慮するとそれほど資産を有していないことになります。
堀内ワクチン相は目立った仕事歴はなく、その資産は相続を通じて得た模様です。大久保利通吉田茂が親族におり、また夫が富士急の社長、自身や息子が皇族の結婚相手の候補として取りざたされるなど、「華麗なる一族」という感じです。それでも1億1000万円ほどの借入金があるのは節税対策なのでしょうか、気になってしまいました。

このように1億円超の資産を有する閣僚の経歴を見ていくと、相続による資産の積み上げ効果が大きいことが分かります。「親ガチャ」という言葉が流行っており、自分自身はそうした風潮は好ましくないと思っているのですが、これも現実なのでしょう。

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