岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

企業に対するコロナ支援の新規設定が検討される。バラマキはいつまで続くのか?

自民党が企業に対するコロナ支援の新規設定を検討しているそうです。これはコロナ禍での企業の資金繰りを支えた「ゼロゼロ融資(実質無利子、無担保)」の終了に合わせた措置とのことです。

企業に対するコロナ支援は非常に手厚く、このため企業の倒産数が急減した(記事では1964年以来の低水準であったと紹介されていました)ことが知られています。倒産を免れた企業の中には本来であれば倒産し市場から退出していたであろう「ゾンビ企業」も多く含まれていたはずです。自民党内でこの支援策を検討している議員は「ゾンビ企業を支援するつもりはないが、経済安全保障の観点から守らなければいけない企業も存在するはずで、今回の支援策は必要」と位置づけているようです。

ゾンビ企業は従業員に対して十分な賃金が支払えず、えてしてブラック企業化する傾向があるように思います。こうした企業が生き残り続けることで、市場内の過当競争が続いてしまい、企業の利益率にも悪い影響を及ぼすことが考えられます。ゾンビ企業を生き残らせることは、労働市場や企業の収益性に悪い影響を及ぼすため、その支援は慎重にすべきだと思います。この自民党議員が言うように経済安全保障の観点で企業の継続が必要なのであれば、必要な企業に限定し、企業活動を継続させるように対策すれば良いように思います。

コロナ禍という突然の経済危機に対象を絞らずに企業を支援したことは、私は完全には納得しないものの、一定の意義はあったと思います。ただそうした大盤振る舞いは期間を限定して行うべきで、平時は終了すべきと考えています。この手の記事は、世論の反応を見る観測気球の役割を果たしていると聞いたことがありますので、一国民の意見を記事にしてみました。

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