岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

官製相場とはいえ底堅い値動きを見せるロシア関連資産

ロシアの通貨や株式が堅調な値動きを示していることについて、官製相場であり長続きしないとする意見が一般的です。私自身もこの意見に同感ですが、想定以上に堅調な値動きを受け、その背景を分析する記事が出てきました。

今日私が読んだ記事では、ルーブルの値動きが堅調(侵攻前の水準に戻ったとのこと)な理由として、ロシア政府による規制(投資家や企業に外貨の8割を売却するよう義務付けているとのこと)に加え、エネルギー輸出は継続される一方で経済制裁で輸入は激減しているという経常黒字が指摘されていました。
ロシア政府による規制が現在のところどこまで実行されており、またその効果がいつまで継続するのかは不明ですが、経常黒字についてはエネルギーや資源が制裁の対象から外れている限り、継続するように思います。その場合、ロシア関連資産の値動きが堅調な状態は、従来想定されていた以上に継続するのかもしれません。

私は西側諸国による資産売却をロシア市場にぶつけないと、つまり金融資産のロシアへの出入りを再開しないと、こうした堅調な値動きは継続するように思っています。ロシア政府としては現在のような閉じられた市場を永続しようとは思っていないでしょうから、市場に影響を与えない範囲で、徐々に市場を開放しようと考えているのだと思います。西側諸国によるロシアの金融封鎖のような状況は皮肉なことにロシア政府の思惑と一致しており、その本来の目的を果たせていないように思っています。
(金融市場がロシアを助けることを防ぐのであれば、西側金融機関によるロシア関連の資金調達業務を禁ずれば良いと考えています)

またこのようにロシア関連資産が堅調な値動きを示していると、私が保有しているロシア株ETFも、現在無価値とされている理論価格とモスクワ証券取引所での価格との乖離に注目が集まると思います。私も含めたETFの投資家は、仮に無価値とされる理論価格でETFが解散された場合、納得しないでしょう。このように考えると官製相場とはいえ底堅い値動きを見せるロシア関連資産はロシア株ETFの今後に多大な影響を及ぼすものと思われます。いろいろな意味で今後の動きがとても楽しみです。

reedonshore.hatenablog.com