岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

株式市場の割高度を確認する。株式市場の統計値チェック

ネット掲示板で話題になった銘柄の株式が急上昇したり、白紙委任会社(ブランクチェックカンパニー)と呼ばれるSPACが流行したり、と株式市場の過熱感を感じさせる材料には事欠きません。株式市場の割安/割高を判定するのはとても複雑なことですが、代表的な統計値を確認しておこうと思います。

以下、バンガード社ETFの報告書に記載された統計値(PER、PBR、ROEの順。5月末時点)です。
世界全体(VT) 19.6倍、2.6倍、14.5%
米国(VTI) 25.6倍、4.1倍、16.9% 
先進国(除く米国)(VEA) 16.7倍、1.6倍、11.4%
新興国(VWO) 11.5倍、2.2倍、15.8%

米国に若干の割高感があるようですが、歴史的に低い金利水準を考慮すると、ものすごく割高というわけでもないように思います。新興国が相対的に割安に見えますが、これは歴史的にそうしたものである(カントリーリスクを織り込んで価格形成される)ことに加え、中国政府による同国のIT企業への規制を嫌気した価格付けであることを考慮する必要があると思います。

ただそれにしても新興国市場は割安に見えます。著名な投資家とされる方の中に、現在の市場環境で買えるのは新興国くらいと仰っている人がいますが、(ポジショントークの可能性を考慮するとしても)少し頷ける結果となりました。4-6月の企業収益は絶好調であると言われており、今後企業収益はピークをつける可能性を考える必要があるとは思いますが。

こうした統計値は折に触れて確認していきたいと思っています。