岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

最近散見されるようになった日本の将来に対して極端に悲観的な意見

長期的な通貨価値の維持には利上げが必要であり、為替介入は役に立たないとする欧州の銀行の意見が記事になっていました。この意見は日本だけを取り上げたものではなく、スイス・スウェーデンの金融政策も批判しています。以前本ブログで記事にしたように、私も為替介入は一時しのぎにすぎず、通貨価値の維持にはいずれ、イールドカーブ・コントロールの修正等が必要になると考えています。このためこの欧州の銀行の意見に対して違和感はありません。

興味深かったのがこの銀行が日本に対して極端に悲観的な見方をしていることです。日本の超緩和的な金融政策が、いずれ制御困難なインフレを起こし、国家財政危機や大幅な円安に陥る可能性があるとしています。こうしたハイパーインフレシナリオは、一部の論者が極端な意見として論じることはあっても、金融機関の見通しとして発信されることは稀であったように思います。そしてこの記事に限らず、緩和的な金融政策を長年続ける日本に対し、警戒する意見を散見するようになった気がしています。

私自身はハイパーインフレシナリオに対し、発生確率は低いものの起こりうる事態と考えています。またハイパーインフレ(超円安)には至らないまでも、円の長期的な価値に悲観的でもあり、このため資産の大半を外貨建てにしています。このように対策はしているとはいえ、ハイパーインフレは課税強化等、政府による富の収奪を引き起こすでしょうから、歓迎される事態ではありません。このような警鐘を活かし、当局が早めに軌道修正して欲しいと良いなと思っています。

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