岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

通貨が1割安くなると見捨てるロシア国民。日本国民の社会や体制に対する信認は厚い

ロシアルーブルの価値が年初来で1割強下落しており、このためロシア国民がルーブルを見限って資産を海外に逃避させているという記事見出しを目にしました。有料記事なので内容は読めていませんが、ルーブルの価値下落を嫌ってロシア国民が資産を海外に移しているという記事なのだと思います。

この記事見出しを見て思ったことは、同様に通貨の価値が下落している日本国民の、円に対する信認の厚さです。日本円も年初来で1割強下落(対ドル)していますが、海外へ資産を移す動きは見受けられません。私も資産の大半を海外へ投資しており、日本の将来にかなり悲観的ですが、その投資は日本の金融機関を通じてであり、海外の金融機関へ資金を移す(「海外へ資産を移す」というのはこういうことだと思います)ことはしておらず、今後もしないと思います。

こうした日本とロシアの国民性の違いは、社会や体制に対する信頼度の違いだと思います。仮に私が海外の金融機関に資産を移そうとした時、日本以上に金融機関が信頼できる国を探すのは難しいでしょう。例えばスイスは金融機関の信頼度の高そうな国として知られていますが、(たいした資産を持つわけではない)外国人の立場から見てスイスの金融機関が本当に信頼できるのか、確信が持てません。

また海外への資産移転をする際は課税されると思いますが、税務当局が資産の動きをしっかりと補足し、課税するであろうことも、資産移転を妨げているように思います。これも当局の仕事ぶりを国民が信頼している(良い意味でないかもしれませんが…)事例と考えることができるでしょう。

通貨の下落が発生した時の国民の反応の違いから、そんなことを考えました。

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