岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

有名人の死去にあたって延命治療について紹介すること

音楽の分野で世界的に活躍された坂本龍一さんが死去されました。そのことを伝える記事を読んだ際、坂本氏が死の間際にがんの治療で苦しんでいたことが、紹介されていました。

この記事を読んで私が思ったことは、治癒の見込みが薄いのに、死の間際に治療で苦しい思いをするのは辛いだろうな、ということです。私はYahoo!ニュースでこの記事を読んだためコメント欄も合わせて読んだのですが、同じことは考えた人はいるようで、記事に対して緩和ケアに関するコメントが投稿されていました。

人が一生涯で支払う医療費のうち、かなりの割合が延命治療に使われると聞いたことがあります。医療の目的は究極的には命を永らえさせることにあるわけですが、延命治療によって得られる時間が短く、またなにより患者本人が治療を望まないのであれば、延命治療の必要性は低いように思います。

そのようなことを考えると、今回のように有名人の死去を伝える報で延命治療について触れることは、私のように普段死について考えることのない一般人に延命治療について考えさせ、そうした一般人の一定割合は延命治療を不要と思うでしょうから、こうした報道は間接的に医療費削減につながるような気がしました。

そのように考えて振り返ると、最近、同様の報道で延命治療について触れられる例が多いように思います。延命治療の要否は、社会によって考え方が違うと言われています。有名人の死去の報を通じ、日本社会が延命治療についてどのような世論を形成するのか、見守っていきます。

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