岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

国際機関の専門家は各国の対応にどこまで関与すべきか。欧州保健当局が中国の渡航者に対するコロナ対応を不当と判定

中国でのコロナ感染者急増に対し、同国からの渡航者に対して検査を行う等の対応を取る国が増えています。こうした中、欧州の保健当局がこうした対応を不当と判定したことが記事になっていました。

昨日記事にした通り、私はこうした対応は慎重に行うべきと考えており、欧州の保健当局と同じ考え方ということになります。ただ「不当」とやや強い表現で記事になっていたこともあり、国際機関(今回意見表明したのは欧州の保健当局であり、国境をまたいだ組織になります)が各国の対応にどこまで関与すべきかに興味を持ちました。

まず「不当」という表現ですが、英語表現では「Oppose」となっているようで、「不当」というより「反対する」くらいの訳が正しいような気がしました。反対の根拠は、欧州の医療体制は現在の感染状況に対応できるということのようです。懸念されていた変異種も結局見つからなかったようであり、保健当局の見解は正しいのだと思います。

ただ医療の専門家が正しいと判断したことが一般国民に受け入れられるのかは別問題です。英国がEUから離脱した際の一因として、国際機関であるEUが英国内の問題を細かく規制することが指摘されていましたが、今回の判断もこれに近いような気がします。不安に思う一般国民に国際機関の見解をどう伝えて納得を得るか、これは政治家であり、各国の専門家の仕事なのでしょう。

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