岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

少子化対策の財源が医療保険というのは妥当な落とし所のような気がする

岸田政権の「異次元の少子化対策」の内容とその財源が明らかになってきました。内容については賛否いろいろあるようですがここで触れることはせず、本記事では財源として社会保険料を見込んでいることについて考えてみます。

まず財源を国債としなかったことを好感しています。私はどちらかというと少子化対策の必要性をあまり認めていない(ゆっくり衰退していくのも国の有り様だと思います…)のですが、仮に少子化対策に本気で取り組む場合、それは2-3年で結果が出るようなものではなく、継続的な取り組みが必要になるはずです。子供が生まれて成人するまでは18年間必要ですし、その前後のことを考えると30年程度の費用計上は想定する必要があると思います。そしてそれだけの予算を、国債で賄うのはさすがに無責任だと思います。

税金または社会保険で賄う方針が決まった後、政府としてお金を取りやすいのは、やはり社会保険だと思います。「社会保険」というと、なんとなく最終的に自分に戻ってくるように思えるためです。私が読んだ記事には社会保険として、年金・医療・介護・雇用の4つの保険があり、その中から医療が選ばれたとありました。高齢化社会を迎え、年金や介護はこれから支払い増が見込まれる分野だけに、これらを財源とするのは心もとない気がします。そして雇用保険を財源とすることは「子育て支援の負担を現役世代だけに負担させるのか」という不満が出てきそうです。このように考えると医療保険を財源とする案は、妥当な落とし所のような気がします。

少子化対策に限らずこの手の問題は、財源が提示されると、財源負担が不利に働く人達から反対が出てくるものです。少子化対策の財源問題が今後どのような進展を見せるのか、注目していきます。

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