岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

英国の混乱は他人事ではない

新政権が積極財政を打ち出した英国は、国債や通貨、株式の一斉売りに見舞われています。市場を安定化させるために英中銀が国債を買い支えするなどの対応を迫られ、一定の効果が得られたようですが、まだまだ混乱は続きそうです。そうした中で英国の混乱を日本にとっての教訓とすべしという記事を読みました。

記事では日本で検討されている大規模経済対策について、規模を競うのはおかしいとする意見や、円安のさらなる進行を懸念する意見が紹介されています。今回の経済対策は物価高や円安に対応したものとのことですから、お金のバラマキは物価高や円安に拍車をかける可能性があることは指摘の通りです。このため救済範囲を絞った対策が必要になるはずで、規模が先にありきで検討していくのがおかしいこともその通りだと思います。

以下は英国と日本の政府債務(対GDP)です。英国が日本並みであることに驚きましたが、予想通り日本の政府債務の規模は英国を上回っています。日本で英国のような市場の反応がいつ起きてもおかしくはないわけです。日本市場が今のところ平静を保っている理由が、市場参加者の危機感のなさだけなのだとすると、危機感を察知した時の市場の反応は恐ろしい気がします。

セントルイス連銀のデータベースより

 

英国では今回の混乱を受けてか、与党保守党の支持率が急低下しています。支持率低下が積極財政計画の修正につながるのかに注目です。

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