岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

イタリアの自転車ロードレースに見る平常への回帰

イタリアで行われている自転車ロードレースのハイライト動画を見て、観客の数が増えている事に気づきました。3月中旬に行われたミラノ・サンレモというレースでは観客がほとんどいなかったのですが、先週末に始まったジロ・デ・イタリアというレースでは明らかに観客が増え、マスクをしていない人もちらほら確認できました。

 

イタリアの感染状況を確認したところ、死亡者が減少傾向にあるとはいえ現在でも139人と、日本の64人よりも多い状況です。しかしイタリアのワクチン接種状況を確認すると、人口の12%が接種完了、28%が1回目の接種が完了しています(死亡者数と接種状況のいずれもGoogle調べ、5月9日時点)。イタリアでは州ごとに行動制限のかけ方が異なると聞いた気がしますし、レース開催者の方針が観客を容認する方向に変わったのかもしれませんが、ワクチン接種が観客増につながっているのかもしれません(観客増の背景についてご存じの方、ぜひコメントでお教えください!)。

 

「ワクチンによってコロナが根絶されることは期待しにくいものの、ワクチンの普及が平常に戻るきっかけになるのではないか」という予想がありました。変異種の問題もあり、コロナが短期間で根絶されるとは考えにくいが、実際に根絶されるまで現在の生活を継続するのも現実的ではなく、ワクチン接種が進んだ後はコロナの根絶を待つことなく平常へ舵を切るのではないか、とする予想です。この予想がイタリアで現実化しつつあるのかもしれません。


日本における平常への回帰がどのような形になるのか、ワクチン接種が進んでいない現在では未知数です。ただし社会を平常運行に戻す決断をするにあたり、海外の事例は参考にされるものと思われます。ワクチン接種によって社会の雰囲気が変わり、平常へ回帰するきっかけとなることを期待したいと思います。