岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

英国のコロナ再拡大に対する落ち着いた反応について

平常への復帰を積極的に押し進めていた英国で新型コロナへの感染が再拡大していることが報じられています。

統計を見ると新規感染者数はたしかに増加しており、本日時点でこれまでで3番めに高いピークを付けています。一方で死亡者や入院患者数は増えているものの、これまでのピークに比べるとその増量はまったく大したことがありません(「英国 コロナ」でググるとグラフも含めて確認できます)。死亡者や入院患者数は新規感染者が増えた後に増加するものなので、現時点で断ずるのは早計かもしれませんが、現在のところ再拡大が医療危機等を引き起こしているとは言えなさそうです。

新規感染者が増えている要因として、ワクチンによる免疫が弱まっていることが挙げられています。英国はワクチン接種がいち早く実施された国ですが、その分だけ免疫が弱まるのも早いということなのでしょう。この点はワクチンの効用に関する想定の範囲内と言えます。またワクチンを接種していればかなりの確率で重症化が防げるのも想定の範囲内です。平常へ復帰すると感染者が増えるのも、これまで得た知見の通りですから、英国における再拡大はすべて想定の範囲内ということになるのだと思います。

そうしたことを反映してか、今回の英国での感染拡大に対する報道姿勢はこれまでに比べて落ち着いたものであるように思います。コロナについて恐れるべきは何なのか、私達は徐々に分かってきたということなのでしょう。現在のところ安心感をもって眺めていれば良さそうですが、英国の再拡大が危機に結びつくのかどうかは、これから秋冬を迎える日本にとって大事な先行指標になると思います。今後の英国の行方に注目したいと思います。

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