岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

車が足りない。レンタカー業界における需給逼迫

車載用半導体の不足によって自動車の生産台数が減少していますが、その影響が米国のレンタカー業界に及んでいるそうです。初めて知りましたが、レンタカー業界では大量の新車を割引価格で購入し、使用期間1年未満で中古市場にて売却しているそうです。今回、割引価格での新車の確保が難しくなり、経済再開で急拡大したレンタカー需要に答えることが難しくなっているというわけです。


元々レンタカー会社の財務状況はあまり良くありませんでした。このためコロナ禍の最中である昨年の今頃は、企業としての生き残りをかけて(手元資金を確保するため)、車を売却していたと記憶しています。このように保有車両が少なかったことも、裏目に出ているのでしょう。

「経済再開することは昨年末くらいから分かっていたのでは」というツッコミもあるでしょうが、その頃から半導体不足によって車の価格が上がっていたはずで、手が出にくくなっていたのだと思います。自動車メーカーからすると、新車納入台数の減少と近い将来の需要回復が見込める中、レンタカー会社に割引価格で車を売る必要はないでしょうから。


このように新車の購入が難しいため、レンタカー会社は中古車市場で車を購入しているとのことです。また通常のレンタカーを借りることができないため、利用者が引っ越し用のトラックを利用する動きも見られているそうです。このように半導体不足が自動車メーカーだけでなくレンタカー会社やレンタルトラックにまで飛び火するところを見ると、経済再開による米国経済の過熱感は、日本から見聞きしているよりも大きいのかもしれません。