米国上場のETFへ投資するため手元の円をドルに換金しようとして、6月末の135円台からさらに円安が進んでいることを認識し、ドルへの換金をためらってしまいました。
私自身、円の将来に対して悲観的であり、このため円安進行は予想していた事態ではありますが、良い気なもので手元に残った円を見るとなんだか損をした気がします。そんな私にとって興味深い記事がありましたので、記録しておきます。市場関係者の為替見通しを紹介する記事で、円高と円安の両方の考え方を紹介しています。
記事では円高見通しとして、市場参加者のアンケート調査で円売りは限界に達したと目されていること、経済見通しの悪化で円安要因であった内外金利差の拡大余地が限られることが紹介されています。ただこれらの要因には説得力がないように思います。
アンケート調査の結果についてはアンケートでの質問や回答の仕方が分からないので割愛します。ただ内外金利差の拡大については、長期の金利差はたしかに縮小するかもしれませんが、政策金利の影響を大きく受ける短期の金利差は米国の利上げによって、今後もほぼ確実に拡大することが見込まれるためです。
一方で円安見通しの論拠はおなじみの金融緩和で、目新しいものではありません。ただ言及されている円安論の目標値の多くが140円台となっており(ただ一部には160円までを見込む意見も紹介されていましたが…)、少なくとも短期的にはこれまで通りの速度で円安が進む事態は見込まなくて良いのかもしれません。
冒頭に書いた通り私は長期的な円の価値について悲観的であり、このため手元の円は極力ドルに換えておこうと思っています。根拠が薄弱な気がするものの、上記の円高要因を意識し、換金を焦ることのないようにしたい(ただ株安が発生したときは躊躇なく換金します)と思っています。紹介された意見によれば、これ以上の円安余地は限定的とのことですので。