岸辺の日記

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ロシアの株式市場が官製相場で堅調な中、東証上場のロシア株ETFの理論価格がほぼゼロに

自身が投資している米国上場のロシア株ETFとは別に、東証上場のロシア株ETFの動向も継続的に確認しています。この度、東証上場ETFのロシア株の評価額をゼロとすることが、運用会社から発表されました。

運用会社は評価額をゼロにした理由として、非居住者による取引が困難な状況が続いており、ETF保有するロシア株を換金できる見込みが立たないことを挙げています。換金できない以上、評価額を一旦ゼロとする理屈は理解できます。問題は運用会社がこのETFを償還しようとした際、ファンドの保有者はいくらを受け取ることができるかです。

西側の運用会社による評価額がゼロとはいえ、ロシア株はモスクワ証券取引所で売買されています。非居住者が売買に参加できないため本格的な売り圧力を受けておらず、また国による何らかの買い支えもあるようで、このためロシア株の価格はウクライナ侵攻以降堅調に推移しています。ドル建てのRTS指数の値動きを確認すると、ウクライナ侵攻が起こった2月24日から株価は3割程度上昇しています。

運用会社がロシア株の評価額をゼロとしてETFを償還し、ほぼゼロとなった金額を返金することはETF保有者にとっては受け入れがたいことだと思います。かといって官製相場によって成り立っているモスクワ証券取引所での取引価格で返金するのも変な気がします。

このように運用会社としては八方塞がりで動きようがないと思いますが、ファンドの監査等の手続きや運用に必要な手数料(口座維持手数料等)は発生します。ロシア株の評価をゼロにした後、現在のファンド評価額、つまりファンド内の現金は約1600万円とのことです。この1600万円でファンドがいつまで維持できるのか、維持できなくなった時に運用会社がどのような判断をくだすのか、今後に注目です。
(他人事のように書いていますが私が投資している米国上場のロシア株ETFにも同じことが言えると思います。どうなることやら…)

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