日本政府が取りまとめる経済対策の規模が25兆円になることが報道されています。日本の国家予算の規模が100兆円ですから、それなりに大きな規模のように思いますが、これだけの規模の経済対策が報道された後、為替レートは急速に円高に動いています。
円高への動きが急すぎるだけに為替介入を疑うところですが、いつも通り日本の当局者は介入の有無についてコメントしない姿勢を貫いています。今回の急変が介入の結果だったとすると、本日は極端に円安に動いていたとは言えないため、これまで介入が起こったと思われるパターンから逸脱した動きだと思います。
為替介入が起こっていたのだとして、なぜこのタイミングで介入したのか、当局者の考えを推測してみました。下衆の勘繰りになりますが、大規模な経済対策の発表に合わせた側面があったのかもしれません。
私は国債市場が日銀に管理されている以上、日本の財政運営に対する市場の評価は為替市場を通じて表されると考えています。仮に大規模な財政支出を嫌気して日本の資産が売られた場合、その標的は日本円になるものと思われます。英国で見られたような惨事を避けるために、財政運営への評価が市場でくだされる前に介入を行ったと考えるのはうがった見方でしょうか。
そのように考えると今回の介入の効果が明日まで持続した場合、明日は円をドルに換える好機かもしれません。明日の朝に為替介入の効果が持続しているのか、注目しています。
