岸辺の日記

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クラッシック音楽の暴力性。映画「機械じかけのオレンジ」

スタンリー・キューブリック監督作品ということで見た本作。近未来という設定は監督が得意とする斬新な映像と相性が良く、「2001年宇宙の旅」と同様に、監督にとって得意なジャンルと言えそうです。

そしてキューブリック監督にとってはいつもながらですが、音楽の使い方が秀逸です。「雨に唄えば」を使うことは監督の発案であったようですが、この発想は凄いと思いました。そして発想の凄さに加え、これまた「2001年宇宙の旅」と同様ですが、クラシック音楽の使い方が上手いです。
暴力的な主人公がクラシック音楽が好きという設定は原作のままなのだと思いますが、その設定を映像作品としてうまく表現できています。映画製作の現場について詳しくないのですが、音楽の使い方はその分野の専門家に任せ、自身は専門家の仕事に対し、指示を出しているのでしょうね。

クラシック音楽にある暴力性を利用する発想ですが、これはもう少し広く使われても良いと思います。例えばプロレス等格闘技でリング入りする際、BGMとしてクラシック音楽を使うような発想です。言語化するのが難しいですが、クラシック音楽を聞いていると、音楽の中に暴力性を感じることが時々あります。

最近だとプロレスラーの中邑真輔さんがリング入り時のBGMとしてクラシック調の音楽をうまく使っていますね。そうした事例がもう少し増えても良いのではないでしょうか。

reedonshore.hatenablog.com

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