昨晩の米国株市場は取引開始後こそ銀行危機の広がりを嫌気して下落したものの、その後当局の不安払拭、利上げ打ち止め観測や年内利下げ観測の高まりから、株価は上昇に転じました。
私は銀行危機は近いうちに落ち着くと思いますが、物価上昇は簡単に落ち着くことはなく、このため欧米の中央銀行は引き続き利上げを迫られると考えています。その場合、金融引き締めの緩和を期待して買われている分は、将来的に下落要素になるように思っています。同じように近い将来を懸念する意見として、景気後退の影響を市場は十分に織り込んでいないとする意見がありますが、その影響度は分かりませんが、たしかにそうした懸念も考えられます。
追加投資をもくろんでいた私にとっては残念ながらということになりますが、銀行危機を材料にした株価下落は、さすがに破綻しないだろうと思われるドイツ銀行が標的になったことで、いわば頂点に達してしまい、今後この危機は縮小するように思っています。そうなのであれば、株式への追加投資の機会は当分訪れないことになります。とはいえ景気後退や中央銀行による金融引き締め姿勢の表明は、近いうちに現れるように思っており、それを待ちたいと思います。
そうなると近々に想定される投資行動はドル買いだと思います。FRBの利上げ打ち止め観測や年内利下げ観測によってドルが安くなった局面で、円をドルに替えておき、次の追加投資の機会を待つ方針です。