その是非をめぐる議論にまだまだ決着がついていないとは言え、ESG投資に対する注目は高まっています。
注目があつまった結果、ESGというラベルをつけると商品(投資信託やETFなど)の売上があがるようで、運用会社の間でESGというラベルと付けて商品を売ることが広がっているようです。なかにはESGというラベルが適切でない例も散見されたようで、不適切なラベル付けを規制する動きが記事になっていました。
ESGというラベルを付けた商品が、環境・社会・ガバナンスの観点で本当に優れた商品なのかを立証することは難しく、民間企業である運用会社にラベル付けを完全に一任してしまうのはたしかに問題な気もします。規制が少ないことを好む私ですが、消費者である投資家がESGの観点で優れているかどうかを判断するのはかなり難しいと思うからです。このため規制当局がラベル付けの是非を規制する必要が出てくるわけですが、その規制が厳しすぎるため、運用会社が悲鳴をあげているそうです。
ESGという新たな概念を社会に定着させようとする思惑は、規制当局と運用会社で共通しているのだと思います。ただあまりに規制を厳しくすると、ESGに対する運用会社からの取り組みを阻害してしまうわけで、その辺のバランスを規制当局と運用会社がどのように取るのか、今後を見守りたいと思います。