岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

来年の市場を占う。少なくとも来年前半は苦しい展開が続きそう

私の市場予想を引き合いに出すまでもなく、予想はなかなか当たらないものです。それでも将来を予想してしまうのが人の性、今年を振り返り来年を占う記事を読みました。

今年は株式・債券のいずれもマイナスとなる苦しい市場環境でしたが、この記事は株式について2年連続で下落することは稀であることを指摘します。ただ2年連続の下落になった場合、その下落幅は1年目を上回る傾向があるそうです。このことを指摘した上で、記事は来年の市場を占っていきます。

まずは主要国の金融政策。記事では来年末には米FRBが利下げに入っているとする先物市場の見解を紹介しています。ただ私は物価上昇が市場の期待通り落ち着くとは思えず、先物市場の見解は楽観的であるように思っています。とはいえ物価動向に注目が集まる展開は来年も続くことでしょう。

次にこれまでの上昇相場を牽引したハイテク企業の動向ですが、株価や金利上昇だけでなく業績面についても懸念すべき点があることを指摘しています。景気後退は高価なiPhoneへの需要を減らしますし、広告需要の減退はグーグルやフェイスブックの業績に悪影響をもたらす可能性があるとしています。私もこの意見に賛成です。

ハイテク企業だけでなく、一般企業についても景気後退を受けて業績不振に陥ることが予想されています。私はこの意見にも賛成です。

次に中国のゼロコロナからの転換ですが、記事では最近の感染拡大を受けた規制強化を指摘しています。私はこの意見には反対で、感染拡大を受けた一時的な揺り戻しは起こるでしょうが、中国は最終的に欧米と同様の平常化を果たすでしょうし、その時に世界経済に与える影響(良い影響だけではなく、懸念されている物価上昇という影響もあるでしょう)について考えるべきと考えています。

記事は最後にオプション取引の流行が市場のブレ幅を拡大する可能性を指摘していますが、これは私にはあまり関係がありません。

上記を総合すると、中国のゼロコロナからの脱却という追い風(物価上昇という逆風に転ずる可能性も…)があるものの、来年について明るい見通しは立てにくい状況です。来年の市場に対する強気派の意見は中央銀行の政策が金融緩和へ転換するというものですが、これは実現するとしても来年後半以降です。そのように考えると来年は少なくとも前半は苦しい展開が続くことが見込まれ、そうであれば手元の現金を性急に追加投資に回さず、じっくりと価格下落を待ちたいと考えています。

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