岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

10月末のバリュエーションチェック。新興国株が安い!

10月末の株式市場のバリュエーションチェックを行いました。今回もETFのホームページを参照し、PER(倍)、PBR(倍)、ROE(%)の順で提示しています。なお日本株は同じ会社の英国法人が運営するETFのホームページ記載のデータであり、データの基準が異なる可能性があります。

世界全体(VT) 14.5 2.3 15.2
米国(VTI) 18.5 3.4 19.3
欧州(VGK) 10.9 1.6 12.8
新興国(VWO) 9.8 1.8 14.2
日本(VJPN) 12.3 1.2 10.5

先月との比較では新興国を除く全ての地域のバリュエーションが改善しています。10月の中旬以降、株式市場の心理がだいぶ改善しているように感じますから、今回の下落局面の下値はすでに記録してしまったのかもしれません。この点は先月末の全世界株のPERが13.8でしたから、14くらいがバリュエーションを元にした売買の基準になるかと思いました。

そして新興国株の割安感が目立つわけですが、このことに気づいた本日、中国株に対する複数の強気意見が紹介されていました。中国株への強気材料として、ゼロコロナ対策を微調整したこと、また不動産市場の救済に動いたこと、西側との緊張緩和に動いたことが指摘されています。いずれも短期的な強気材料としては妥当だと思いますが、ゼロコロナ政策の微調整は遅すぎること・不動産市場の救済はその分だけ政府債務の増大につながること・西側との緊張緩和も永続的とは思えないことを考えると、これらの変化を長期的な強気材料として捉えるべきかは微妙な気がします。

私は中国株が約1/3を占める新興国株を通じ、中国株へ十分に投資しています。このため追加投資の対象として、新興国株や中国株を選ぶつもりは当面ありません。新興国株には中国株を通じて地政学的リスクがあるだけに、株式に追加投資する場合は先進国株と新興国株を合わせた全世界株に投資すれば十分と考えています。

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