岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

難しい理屈よりも分かりやすい理屈。今後ドルの供給は減っていく

ドル円為替レートをめぐっては、急速な円安が進んだだけにその後の反転を懸念する声も聞かれます。利上げペースの鈍化やさらに一歩進んで利下げに転じた場合に、急速な円安の巻き戻しが起こるのではないかとする意見には、なるほどと思わせるものがあります。

そうした中でかってFRB議長を務めたグリーンスパン氏が、金融政策の変化が発生してもドル高を支える要因が、あと数年は残ることを指摘しています。それはFRBの量的引き締めにより、今後数年でドルの供給は減っていくということです。ドルへの需要がどう変わるは分かりませんが、供給が細ることはドルの価値をたしかに下支えするでしょう。

そんなことを思っていると、米銀が(米ドルの)預金獲得競争を行っていることを紹介する記事を読みました。米ドルは獲得対象になっているわけです。対する日本円ですが、貸出先・融資ニーズの減少等もあり、国内銀行間の預金獲得競争は活発でない印象があります。日本円は獲得対象になっていないことになります。

このように考えるとドルが強い環境はFRBの金融政策の方向性が変わっても継続するのかもしれません。為替をめぐる理論は金利差や購買力等の少し複雑なものもありますが、今回のように目に見える需給に基づく説明は分かりやすいものでした。もっとも、分かりやすい説明が常に正しいわけではありませんが…

reedonshore.hatenablog.com