岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

トラス首相を辞任に追い込んだ債券市場。日本は為替市場が代役を務めている?

積極財政を唱えて金融市場に混乱を招き、それらの政策を撤回していたトラス首相が辞任することになりました。債券売り(金利上昇)を通じて市場が財政を監視する様子を「債券自警団」と呼ぶそうですが、まさに自警団が大活躍といったところです。

辞任を伝える記事の中で、就任当初にトラス氏が日銀をインフレを抑制している好例としていたことが改めて取り上げられるなど、トラス政権は経済運営の面で弱さが目立った政権と言えるのかもしれません。

日本では国債市場の2/3を抑えているため、債券自警団が出現する余地はありません(それで本当に良いのかと思います…)が、その分為替自警団が日本の政策運営に異を唱えているように思います。一部で覆面介入が行われているとの観測もあるようですが、本日は150円という節目を突破しました。

今回の円安が内外の金利差を背景にしたものである以上、日銀が現在の金融政策を維持して金利を低く保ち続ける限り、円安は止まらないように思います。円安は輸入物価の上昇を通じて国内物価を上昇させ、物価上昇による国民の不満は金融政策の転換を迫るかもしれません。為替自警団が日本に何を突きつけるのか、注目しています。

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