岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

放置される確定拠出年金にご用心

受け取り先が不明な多額の確定拠出年金が放置されているそうです。その額は111万人分の2400億円とのこと。転職や退職時に必要な手続きを忘れた結果、振込先が分からずに放置されることになるそうです。一人あたりの額は2400億円÷111万=約22万円ということで、ものすごく多額というわけではない(このため手続きを忘れるのでしょう)ですが、かといって無視するにはもったいない金額です。

なぜこのようなことが起こるのか調べてみました。確定拠出年金を提供している企業に務めている人が退職する際、それまで積み立てた確定拠出年金は、次の勤務先で確定拠出年金がある場合は次の企業に移管、そうでない場合はイデコに移管することになるようです。そして今回問題になった人は、どちらの手続きもしていなかった人のようです。

そして手続きをしなかった人の確定拠出年金国民年金基金連合会に自動移管されることになります。その際に運用資金は現金になり、その後は手数料だけが引き落とされることになるそうです。運用は行われずに手数料だけかかるということで、少しずつ資金が減っていくことになります。また確定拠出年金は加入期間が10年ないと60歳以降の受け取りが難しいそうで、その点からも不利になってしまうことがあるとのことでした。

このように整理していくと自動移管という手続き自体に改善の余地があるような気がしますが、現実に手続きをしない人がいるであろう(次の勤務先に確定拠出年金がない人は自身でイデコ口座を作るのことになるのでしょうが、それが面倒という人は結構いそうです)ことを考えると、自動移管は必要悪な手続きであるように思います。

私が読んだ記事では心当たりがある人に国民年金基金連合会に照会するように呼びかけていました。この記事の読者で確定拠出年金を導入していた企業に務めた記憶がある方は、ご自身の確定拠出年金がどうなったか思い返してみてはいかがでしょうか。

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