岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

長期的なドル安を予想する記事を読む

日米の金融政策の違いからドル高が進んでいます。私は国際分散投資を心がけていますが、世界の株式の6割近くが米国株であり、またクレジット債のほぼ全てが米国中心であることから、保有資産内の米ドル比率はとても高くなっています。このため足元のドル高はありがたいことですが、こういう時ほど自身のリスクシナリオを確認すべきと確認すべきと考えています。

そんな私に参考になりそうな、ドル安警戒論の記事を読みました。記事はまず、現在のドルは長期トレンドを大きく上回っていることを指摘します。そして現在のドル高継続期間は、平均的なドル高継続期間を上回っているそうです。また現在米国は記録的な経常赤字で、対外債務は増大し、経済成長も鈍化しているそうです。

このような米ドルに不利な材料を示した上で、記事は世界の基軸通貨としてのドルの地位が危うくなる可能性を示唆します。米ドルが基軸通貨である継続期間は、すでに基軸通貨の平均継続期間を上回っているそうです。とはいえ米ドルの競争相手になるような通貨(ユーロや人民元)が、基軸通貨となるには力不足であることも併記しています。記事は結論として、他に投資先がないという理由で米ドルに投資することに警鐘を鳴らして、終えています。

私はこの記事を読み、米ドルを取り巻く状況に一抹の危うさを含んでいることは理解できました。また世界の中で米国の地位が相対的に下がっているのも確かだと思います(サウジアラビアは米国の原油増産要請をあっさりと退けました)。ただ日本との比較では米国は引き続き有望であり続けると思いますし、記事でも認めている通り米ドル以外に信頼できる通貨は現れていません。記事の大半には賛同できるものの、日本人の観点では引き続き米ドルは有力な投資先であるように思っています。

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