岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

ロシア株ETFの保有資産売却タイミングについて

私が保有する米国上場のロシア株ETFは先日ファンドの清算が決定し、今後は保有資産(つまりロシア株)を売却していくことになりました。現在は米国政府もロシア政府も、米国のファンドによる株式売買を認めておらず、このため保有資産を売却しようにも売却できない状態が続いています。そのような状態ではありますが、このロシア株ETF保有資産売却タイミングについて考えてみました。

本日参考にしたのはロシアの国債の価格が回復していることを伝える記事です。この記事によるとロシア国債の価格は3月に底打ちした後、外貨建国債債務不履行が発生した6月までは底値近辺で推移していたものの、その後は価格が上昇しているとのことです。

面白いのは西側投資家による売買(といってもポジション縮小のための売買に限られるようです)が米当局に認められた7月以降、若干価格が下がっているものの、その値動きが比較的堅調であることです。

先日記事にした通り、西側投資家による株式の売買が可能になった後、多くの投資家が自身のポジションを値段に関わらず処分するであろうことから、売買再開直後のロシア株には大きな下落圧力がかかると考えています。このためETFがロシア株を売却する際は、売買再開直後ではなく、再開後の混乱が収まった後に売却すれば良いと思っていました。ただロシア国債の値動きを見る限り、売買再開直後の混乱はそれほど大きくないのかもしれません。
この記事で紹介された国債の価格は、外貨建国債の価格であり、これはロシア国外の外国人投資家の売買による価格になります。私がロシア株ETFの価値を推測するのに用いているロシア人投資家によるモスクワ証券取引所での価格(RTS指数を見ています)とは性格が異なるので、両者を比較するのは変なことなのですが、処分売りの影響は意外と小さいかもしれないと、とても楽観的なことをほんの少しだけ思いました。

ともあれETF運用会社には売買再開後に機械的に株式を売却するのではなく、売却タイミングについても考慮した上で保有資産を売却することを期待しています。
(そもそもですが、ロシア国外の外国人投資家によるモスクワ証券取引所での取引が認められるのは相当後のことになりそうで、それまでETF運用会社が清算を待ってくれるかどうかも分かりません。いつ売買が再開されるかが最も大切なことです)

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