岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

8月末の資産チェック。株価下落と円安は常に成り立つものではない

月末の週末ということで、毎月末の資産チェックを行いました。8月は株式(VT、ドル建て)が5.2%のマイナス、クレジット(JNK、ドル建て)が5.0%のマイナスと、リスク性資産が下落しました。一方で為替が133円台から140円台まで5.2%ほど円安が進みました。リスク性資産のドル建てのマイナスを、円安が同程度に補う形となり、資産全体で0.1%とほぼトントンの動きになりました。

8月は前半が好調で、自作のGoogleスプレッドシートを通じて自身の資産が増えていることを確認し、悦に入ることが多かったのですが、後半になると市場は下落基調に転じました。ジャクソンホール会合以降は、株式市場を取り巻いていた早期利下げ観測が見込み薄であることが分かり、下落基調が鮮明になりました。FRB高官による楽観論の修正が、どれだけの株式市場の下落をもたらすのか、また利上げが実体経済にどのような影響を及ぼすのか、今後が注目です。

今年に入ってからの株安の背景の一つに、金利上昇がもたらす悪影響が挙げられますが、金利上昇は同時にドル高を引き起こします。このため日本の投資家にとっては、リスク性資産下落の影響が円安によって和らぐ格好となっています。

この金利上昇時に株価が下がる関係性は常に成り立つわけではありません。景気減速が意識されて金利が低下し、(景気減速が意識されて)同時に株価が下落することもあるでしょう。この場合、金利下落によって為替は円高に動くかもしれず、リスク性資産の下落と円高が重なり、二重のマイナス要因になることも考えられます。以下は米国株(青線)と為替(赤線)の長期推移ですが、米国株が下落した局面で、必ずしも円安が進んでいるわけではないことが分かります。今回のような為替によるリスク性資産の価格下落の打ち消しが次回の下落局面で通用するとは思わないようにしています。

セントルイス連銀のデータベースより

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