岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

中国の経済と株式市場に対する市場の見方

今後の追加投資先として新興国株を有望視しています。新興国株を検討する際に考慮すべきなのが新興国株の約1/3を占める中国株です。中国株市場について強気・弱気の意見が記事になっていたので、記録しておきます。

強気意見としては「中国に対する弱気な見方は行き過ぎであり、行き過ぎた見方はいつか修正されるのではないか」というものです。私が読んだ記事では「中国経済の存在感を考慮すると中国ひとり負けという事態は考えにくい」とする専門家の意見が紹介されていました。この意見は中国経済が世界経済と同じように動くことを示唆しているだけであり、今後中国株が上昇することを示唆するわけではない(世界の株式が下落する時は同様に下落するでしょう)のですが、説得力があります。
また中国株のバリュエーションは魅力的であり、投資家心理の改善が見込めることも紹介されていました。改善のきっかけとしては金融政策や財政支出増が見込まれるようです。こちらも短期的な追い風になる(私は小さな政府の信奉者なので、特に財政支出増は長期的に良くない結果をもたらすと考えています)ように思います。

弱気意見の最大の理由は、中国経済の状態が悪いことです。引き続きゼロコロナ政策を採用していること、コロナ特需の反動、不動産業界の減速など、悪い材料には事欠きません。これらに加えサマーズ前米財務長官は長期的な悪材料として、「巨額債務」「成長の牽引役が不明」「企業に対する政府の関与」「高齢化」を指摘していました。「成長の牽引役が不明」だけがよく分かりません(巨大テクノロジー企業を規制している点でしょうか?)か、その他はたしかに説得力があります。

強気意見として紹介されていた金融・財政支援は今のところ市場を満足させるには十分でないとした記事も出ています。現在の株価水準では追加投資を急ぐ必要はないため、強弱入り交じる意見をじっくり吟味していこうと思っています。

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