岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

中国の国民は中国政府の対応を弱腰と捉えている?

昨日に引き続いてペロシ米国下院議長の訪台についてです。昨日記事にした通り、今回の訪台に対する中国政府の対応は比較的冷静なもの(ミサイルの弾道が管理できなかったりすると大惨事ですが…)という印象を受けています。そうした中国政府の対応に、中国の国民は弱腰という印象を抱いているそうです。

こうした国民の反応の背景には中国メディアによる愛国的な報道もあるようで、メディアの報道内容にはある程度政府の意向が反映されているでしょうから、中国政府の計算通りということなのかもしれません。ただこれまでも国民の愛国的な反応を政府が制御できなくなった事例があったように記憶しています。中国で反日運動が盛んになった時、中国政府の沈静化の試みが通用しなかったことがありました。

国民の愛国的な反応を政府が管理できなくなった例は中国に限ったことではありません。アジア太平洋戦争に突入した際の日本も同様の空気感があったと伝えられています。

現在の平和な日本で暮らす私には、ここまで愛国心が高まる背景がいまいち理解できません。とはいえ政府が制御できなくなるほど愛国心が高まることは、地政学的なリスクの一つだと思います。強権的な中国で愛国心を完全に制御できなくなるとは考えにくく、今回の訪台に関してこのことを重視する必要はないと思いますが、将来同じようなことが起こった際の、発生確率がかなり低いリスクシナリオとして、こうしたことも頭の片隅に置いておくべきと考えています。

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