岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

香港の富裕層が日本の不動産を買っている。不動産市場に買い手が増えることは基本的に歓迎すべきこと

香港の富裕層の日本の不動産への投資姿勢が、円安によって強まっているという記事を読みました。私は人口が減少する国で不動産を保有することは得策でないと考えており、このため香港人に限らず外国人が日本の土地を購入することに対して違和感を感じています。その記事の中でも紹介されていましたが、経済環境が悪い国、また土地勘がない場所で、不動産に投資する気持ちがよく分かりません。

とはいえ北海道のスキーリゾートのように、外国人が良さを発掘し、外国人が自ら投資することで成功する不動投資はあるように思います。ただ私が読んだ記事で紹介されていた事例は住居用不動産への投資であり、不動産を購入した後に香港から観光客が多く訪れるようになるといった、外国人ならではの付加価値は考えにくいように思いました。

記事で紹介されている投資事例は日本の地方都市の不動産に投資するもので、その場合に得られる利回りは5−6%とのことです。そしてこの利回りは主要都市(香港、シンガポール、ロンドンが言及されていました)の不動産から得られる3%台の利回りに比べると魅力的なのだそうです。ただ高い利回りはリスクの裏返しと言えます。日本人であれば分かるように、明るい将来が見込みにくい日本の地方都市の不動産を購入する人は少なく、それ故についた利回りなのでしょう。そして日本人が手を出しにくいこうした物件に投資してくれる外国人が現れることは、基本的に歓迎すべきことだと思います。

外国人の不動産投資というと防衛の観点から懸念を示す人がおり、戦略的に重要な土地については確かにその懸念は正しいと思います。とはいえ商業的な不動産投資についてはそうした懸念は当たらないように思っており、外国資本をうまく利用し、日本の不動産市場が活性化してくれるとありがたいと思いました。

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